研究課題/領域番号 |
21H04936
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分64:環境保全対策およびその関連分野
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
多田 千佳 東北大学, 農学研究科, 准教授 (30413892)
|
研究分担者 |
横山 幸司 東北大学, 環境科学研究科, 助教 (00911158)
中安 祐太 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (20827042)
梅津 将喜 東北大学, 環境科学研究科, 助教 (30891387)
渡邉 洋輔 山形大学, 有機材料システムフロンティアセンター, 助教 (30891527)
古川 英光 山形大学, 大学院理工学研究科, 教授 (50282827)
張 民芳 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (60518330)
高橋 英志 東北大学, 環境科学研究科, 教授 (90312652)
関口 貴子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (50738086)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
37,960千円 (直接経費: 29,200千円、間接経費: 8,760千円)
2023年度: 12,220千円 (直接経費: 9,400千円、間接経費: 2,820千円)
2022年度: 12,220千円 (直接経費: 9,400千円、間接経費: 2,820千円)
2021年度: 13,520千円 (直接経費: 10,400千円、間接経費: 3,120千円)
|
キーワード | メタン菌 / CO2 / 3Dプリント / セミウェット / バイオカソード / 微生物燃料電池 / 表面処理 / 白炭 / 3Dプリンティング / CNT / カソード電極 / CH4 / 3Dプリンタ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、CO2をCH4に変換するバイオカソード微生物燃料電池(以下MFC)へのCO2供給 方法を、微生物に直接的にガス供給 するセミドライ型バイオカソード電極を新たに開発するものである。さらに電極材料のコ ストダウン化、高効率化によるCH4変換速度の促進、セミドライ電極製造を確立するため3 Dゲルプリントによる微生物と炭素材料のプリント化によるMFC製造を行う。
|
研究実績の概要 |
CO2直接供給型のバイオカソード電極として白炭を活用したゲル電極を作成し、メタン菌の付着状況について確認してきたが、アノード側のメタン菌付着もMFCの電子供給律速になっていると考え、アノード電極の表面処理を行い、メタン菌の付着を抑制する電極を作成した。それらのセミウェット型白炭バイオカソード電極とメタン菌付着抑制型のアノード電極を合わせたMFCを作成し、運転を行なった結果、アノードのメタン菌付着抑制の効果がみられた。また、カソード電極の方では、今後の簡易な電極作成、自在な造形を可能にするために、ゲル電極の3Dプリントについて検討した。その結果、0.4-2mmのライン範囲で、12層まで積層できた。さらに、その造形物でメタン活性を得ることができた。このように、メタン菌を含む3Dプリント造形物でメタン菌をプリントし、その活性を得たのは初めての結果であり、今後、より細かい造形を可能にする方法、また、電極としての性能を高める工夫を行う。この他、電極基材の導電性物質について、高効率かつ木質由来のサステナブルカソードの作製を行った。具体的には、二酸化炭素を吸着しやすくするために、木炭を二酸化炭素で賦活し、比表面積を増大させた。さらに、オートクレーブ中の水熱反応場でアミノ基を付加させるプロセスを行った。結果として、アミノ基が活性炭表面に付与され、メタン菌による二酸化炭素からメタンへの変換速度が増大した。本年度は、本プロセスをさらに精緻化させ、メタン菌カソードMFCへと応用していく予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実施目標としていた実験項目について進捗はしているが、求めている性能まで性能が出ていない。さらに、性能を高めるための工夫や検討が必要である。
|
今後の研究の推進方策 |
より性能を高めるための工夫が必要であり、一つは、3Dプリントによる、より細かな造形による表面積の増加、CNTなどの導電性物質の工夫による導電性の増加、表面処理によるCO2との親和性と微生物との親和性との検証、微生物燃料電池のリアクターそのものの工夫を行う。さらに、ドライな環境で運転可能にするための工夫として、ガス供給方法についても検討する。
|