研究課題/領域番号 |
21J01487
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分38060:応用分子細胞生物学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
中村 毅 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | オートファジー / ショウジョウバエ / 体液 / ホメオスタシス / ヘモリンフ / メタボローム |
研究開始時の研究の概要 |
オートファジーが細胞内の品質管理を担うことはよく知られているが、体液恒常性の維持に対してどのように寄与しているかはほとんど明らかにされていない。ショウジョウバエは、ATG遺伝子を欠損させた個体が生育できることに加え、開放血管系であるため体液を簡便に回収できる。そこで本研究では、野生型とATG遺伝子欠損型の間で体液メタボロームの変動を比較し、オートファジーの欠損により変化する代謝経路の同定を目指す。本研究により、体液恒常性の維持を介してオートファジーがどのように個体の生育に寄与するかについて理解が進捗すると期待される。
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研究実績の概要 |
体液恒常性の維持を介して、オートファジーがどのように個体の生育に寄与するかを明らかにするために、以下の研究を行った。 1. 野生型とオートファジー欠損型のショウジョウバエ幼虫の体液メタボロームを比較した結果、メチオニン代謝に関連する物質の変動が見られた。必須アミノ酸であるメチオニンはタンパク質の翻訳時に最初に組み込まれるアミノ酸として機能するだけでなく、メチル基供与体として機能するS-アデノシルメチオニン(SAM)やポリアミンの生合成においても重要な役割を担う。そこで本研究では、ハエの脂肪体で顕著に発現してメチオニン代謝に関連する酵素Gnmtに着目し、研究を進めた。 2. まず、GnmtのmRNA量およびタンパク質量について野生型とオートファジー欠損型との間で比較した。その結果、二齢幼虫から三齢幼虫にかけてGnmtのmRNA量・タンパク質量がともに増加し、蛹化する段階ではmRNA量は減少するが、タンパク質は大きく変動しないことが見出された。しかしながら、野生型とオートファジー欠損型の間では顕著な差は見いだされなかった。 3. Gnmtのアミノ酸配列と立体構造を検討した結果、複数のAIMモチーフ様の配列が表面に露出していることが予測された。このAIMモチーフはオートファジーにより分解される積荷タンパク質によく見られる配列で、オートファゴソーム上に繋留されるAtg8と結合することで積荷タンパク質を分解へと導く。そこで、Gnmtがオートファジーの積荷タンパク質であるかを検証するために、Atg8aとの結合について検討した。HEK293細胞でGnmtとAtg8aを発現させたものの、共免疫沈降による結合は見いだされなかった。 以上より、変動するメカニズムの解明には至らなかったものの、オートファジー欠損型では体液メチオニン代謝物の量が減少することを見出した。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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