研究課題/領域番号 |
21J01854
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分22040:水工学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山田 真史 京都大学, 防災研究所, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 分布型降雨流出氾濫モデル / 分布型水文モデル / 洪水リスク評価 / 渇水リスク評価 / 河道断面 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,従来の確率的水害モデルで着目されてきた浸水被害に加えて渇水被害にも着目し,浸水・渇水双方を考慮した地先スケールでの確率的リスク評価手法を提案することを第一の目的とする.そのために,150m角の高解像度で地先の浸水被害・渇水被害を具体的に算出できる評価モデルを,既存の流出氾濫モデルに陸面モデル・農水配分モデル・作物モデル・経済モデルを統合し構築する.続いて,構築したモデルを用い,数千年分の仮想的な気候アンサンブルデータを接続した解析により,気候変動による確率的リスクの変化量と,治水・利水整備による確率的リスクの緩和可能量のそれぞれを地先スケールで明らかにすることを第二の目的とする.
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研究実績の概要 |
今年度は1)地先の浸水・渇水被害算定に用いる広域高解像度分布型水文モデル開発と2)利水インフラデータの収集・導入を実施した. 1)高水時の越流や低水時の可能取水量の推定に重要な河道内水位の再現性向上のため,河道測量実断面を広域導入した.従来の実断面導入は手作業に依存し広域展開が難しいため,本研究は断面導入の課題を整理し,汎用的な自動アルゴリズムを開発した.日本全域5秒角分布型水文モデルに本手法を適用し,一級河川国管理区間の約73%(約7735km)に計26032実断面を導入できた.過去出水の比較再現実験から,広域での水位再現精度指標の向上,特に過小評価の解消を示した.断面観測のない河道には上述の実断面データを元に流域面積等による平均河道断面形状の推定式を提案した.上述の成果により広域モデル全体で妥当な河道断面形状を設定でき,河道内水位変動の再現性が向上することで,高水時の氾濫現象や低水時の可能取水量の評価精度の向上が見込まれる.また低水期再現の長期流出解析で必要な蒸発散量等陸面諸量を陸面モデルSiBUCを用いて再解析・気候アンサンブルを入力に解析しており,長期流出解析の入力条件の整備が進んでいる. 2)利水インフラのデータ収集について,一級水系について法定計画や国土交通省・農林水産省等の官庁資料,土地改良区・水利団体から情報を収集し,主たる取水堰の位置諸量や配水網・配水域をデータベース化した.また,流域を跨ぐ利水目的での配水事業について情報収集を行い,全国一級水系間の導水事業についてデータベース化した.続いて利水インフラ群をモデル上に投影し,モデル上の地形・河道網・土地利用情報との紐づけを行うことで,モデル内に利水圏の設定を実施した. 今年度の研究成果は広域高解像度分布型水文モデルの持つ蓋然性を向上させ,信頼性の高い広域での浸水・渇水評価に資すると考えられ,進展は高く評価できる.
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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