研究課題/領域番号 |
21J10124
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 麻布大学 |
研究代表者 |
清水 琢音 麻布大学, 獣医学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 14-3-3タンパク質 / Tom複合体 / プリオンタンパク質 / 熱ショックタンパク質 / ミトコンドリア / プリオン病 / 分子シャペロン |
研究開始時の研究の概要 |
プリオン病では神経変性が急激に進行する。しかしながら神経変性のメカニズムはわかっておらず、致死的疾患である。我々は、神経細胞において分泌系タンパク質であるプリオンタンパク質のミトコンドリアへの異所性の局在が、ミトコンドリアの細胞膜へ向かう順方向の移動を阻害して核周囲の集積を引き起こすことを見出した。神経細胞におけるミトコンドリアの核周囲への集積は神経末端におけるATPの供給不全を起こすため、神経細胞の機能不全に直結する。そこで本研究は、この現象がプリオン病における神経変性の大きな原因であると考え、この分子機構を明らかにすることを目的とする。
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研究実績の概要 |
2022年度は細胞質におけるPrPのミトコンドリアへの標的化機構を明らかとするため、タンパク質のミトコンドリアへの局在に関与する分子シャペロンとPrPの相互作用の検出を試みた。前年度にRNA干渉を用いた阻害実験によって関与が見出された14-3-3タンパク質とPrPの相互作用の検出を免疫沈降法とウェスタンブロットを用いた実験系によって試みたところ、7つのアイソフォームから構成される14-3-3タンパク質のいずれともPrPの相互作用が検出されなかった。一方でPrPはタンパク質の輸送や分解の制御に関与し、細胞内のタンパク質恒常性を維持することが知られている熱ショックタンパク質70 (HSP70) ファミリーのHSC70と安定した複合体を形成することが見出された。14-3-3タンパク質はミトコンドリアや細胞質に局在する分子であるTOMM34を介してHSP70のリフォールディング効果を調節することも報告されていることから、14-3-3タンパク質が間接的にPrPのミトコンドリアへの標的化を制御している可能性が示唆された。 また、前年度にミトコンドリア外膜上のタンパク質の受容体であるTom複合体のうち、Tom70の発現阻害がPrPのミトコンドリアへの局在を阻害した結果を踏まえ、ミトコンドリア内におけるPrPとTom70の局在を蛍光免疫染色によって観察したところ、ミトコンドリア内においてPrPとTom70の共局在は観察されなかった。以上の結果から、ミトコンドリアに標的化したPrPはTom70によって認識された後、Tom複合体と異なる局在をとる可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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