研究課題/領域番号 |
21J10189
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三河 祐梨 東京大学, 情報理工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 高速広域トラッキング / 拡張現実 / 多色LEDマーカ / 高速画像処理 / ガルバノミラー / 広域遠方空中像 / レーザ / ステアリングミラー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、広域空間で装置から遠方に位置するユーザに対して、空中像を提示し、ユーザはそれを非装着で自然に鑑賞できるようなディスプレイを実現することを目的としている。広域空間で3次元的に光線走査する装置をアレイ状に配置し、ペアになる2光線の交点で点の空中像が鑑賞でき、その集合によりパターンが鑑賞可能となるものである。人間の知覚特性を被験者実験により調査し、それに基づく入念なシステム設計により実現する。
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研究実績の概要 |
本年度は、当年度初めに設定した研究目的の内容の通り、広域遠方空中像提示に必要な、高速広域トラッキングの新たな手法を提案した。本プロジェクトは、2022年7月から2023年2月まで、ドイツのミュンヘン工科大学(TUM)に訪問して国際共同研究として実施した。昨年度にほとんど達成した当初の研究課題とは、環境に据え置いた一つの装置から、広域かつ、現実の事物の動きに時間遅れの無いように高速に拡張現実(AR)の立体映像を提示するという点で共通点を有する。 多色のLEDトラッキングマーカは、対象物体の表面上で三角形メッシュを張るように配置し、その色の分布は、隣り合う6個のマーカの色の組み合わせで一意に識別できるように最適化を行った。マーカ配置や識別アルゴリズムの構成は既存手法を参考にしたが、マーカに多色のLEDを用いることや、カメラの露光時間を下げることで明るいLEDの箇所だけを効率的に画像抽出する技法等は、本研究で初めて提案した。LEDはカメラの被写界深度外に出て画像ボケしても点として迅速に検出可能な点で、高速・広域トラッキングに適すると考えた。これらはハードウェアとソフトウェアの両方に視座を置く、私独自の包括的な提案で、TUMの研究室にこの観点を導入できたことは国際研究交流上の実績ともいえる。 評価実験で、59度のFOV(Field of View)のカメラで奥行き距離0.5-2.0mの範囲でほぼ100%のトラッキング成功率を遂げたほか、ノートパソコンでの処理時間は5ms弱と、高速処理が可能であることが示された。このFOVは広角であることから、より狭いFOVのカメラであればおよそ10mの奥行きのトラッキング範囲を達成することも示された。本研究の成果はバーチャルリアリティの国際会議でポスターとして発表され、アウトリーチにも成功した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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