研究課題/領域番号 |
21J10357
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山下 優太郎 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 構造変換 / 結晶 / ホスト・ゲスト / マクロサイクル / 超分子 / ハロゲン結合 |
研究開始時の研究の概要 |
キラル化合物の合成や分離には、立体異性体の一方を選択的に認識するシステムの構築が重要となる。特に近年、多孔性配位高分子(PCP)などのホモキラルな結晶性集積体を不斉分子認識場とした光学分割法や触媒反応が多数開発されている。本研究では、アキラルな環状配位子と金属イオンからなる筒状錯体の動的ヘリシティの誘導によってホモキラルなPCP分子認識場を構築する。また、光学活性なゲスト分子の導入やキラルな表面への接触といった化学的刺激による局所的な分子構造変化を結晶全体に伝播・増幅することによりPCPのヘリシティを反転し、不斉分子認識のスイッチ機能を発現する。
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研究実績の概要 |
目標とする配位子の合成経路上で得られた3,5-bis(bromomethyl)pyridineの臭化水素塩 (BBMP・HBr) が筒状の細孔を有する多孔性超分子結晶を形成することが見出され、その内部空間においてゲスト分子が温度変化に応じて配向を反転することが明らかになった。得られた結晶中では、二つのBBMP・HBr分子が水素結合ならびにハロゲン結合によって会合して形成される環状構造 (BBMP・HBr)2 が上下に集積することで異方性を有するチューブ構造をなしており、その空孔には溶媒のジクロロメタン (CH2Cl2) 分子が包接されていることが単結晶X線回折測定から明らかになった。包接されたCH2Cl2分子はチューブに沿って一次元に配列され、各々の分子は-125 °C以下においてはチューブの方向に対して単一の配向 (V字型) をとっているが (構造I)、昇温していくと逆向きの配向を有する分子 (Λ字型) とのディスオーダーとして存在しながらその比率を変化し、-50 °C以上においてはΛ字型配向のみをとっていた (構造II)。構造IからIIへの配向変化は可逆的であり、ディスオーダーしたV字型およびΛ字型CH2Cl2分子の比率が温度に対して連続的に変化する熱力学的な平衡に従うことが温度可変測定によって示された。この現象は、低温および高温における二状態間のエネルギーの大小関係が中間温度-90 °Cにおいて逆転することに起因する。 二種類の配向を有するゲスト分子の比率が平衡に従って100:0から0:100まで制御されるような結晶構造変換は新しい。また、結晶構造の内部空間における分子認識挙動が外部刺激によって自在制御可能なホスト・ゲストシステムの構築を実現した本年度の成果は、ホスト結晶の構造変換による分子認識スイッチングという目的に有用な知見を与えるものである。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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