研究課題/領域番号 |
21J10385
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
井上 太貴 筑波大学, 理工情報生命学術院, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 草原 / 植物 / 蝶 / Mig-seq / 半自然草原 / チョウ / 標識再捕獲 |
研究開始時の研究の概要 |
昔から人の生活に利用されてきた草原は広い面積を占めていたが、近年急速に減少した。一部ではスキー場等のために森林を切り拓いて作られた草原も存在し、これらの古草原と新草原の間では生物の多様性や群集が異なり、過去の植生履歴によって強い影響を受けている。本研究では、古草原面積によって群集が変化する蝶類で、植生履歴が蝶の分布を制限するメカニズムの解明を目指す。 蝶の分布制限は次の二つの要因によって規定されるという仮説を検証する。 (1)食草・蜜源となる植物が草原履歴によって分布が制限されることによる蝶の定着制限。 (2)過去では草原間を往来できたが草原が小さく分離したことによる、蝶の新しい草原への分散制限。
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研究実績の概要 |
草原の履歴が植物だけでなく蝶類群集にも影響を与えること、また、その影響が歴史の長い草原の面積によって決まっていることを明らかにした。また、蝶類と植物の相互作用系が草原履歴から受ける影響について、植物が最初に影響を受け、間接的に蝶類が影響を受けていることを示し、それらについて論文を投稿した。報告時点で査読中である。植物についても、長野県内の3地域でのフィールド調査の結果、3地域共通で履歴によって植物群集が異なること、地域間での地理的な差異がある中でも、履歴による違いが検出されることを明らかにし、空間的・時間的の双方の植物種組成への影響についての論文を投稿した。報告時点で査読中である。 フィールド調査によって、ヒメシジミ・ヒョウモンチョウ・ジャノメチョウのDNAサンプルの採集・標識再捕獲による調査及び、植物・蝶類の群集調査を完了が完了している。標識再捕獲によって、蝶類の草原間の移動が活発でないこと、各種の発生消長が得られ、これらの成果を、第8回山岳科学学術集会、第70回生態学会で報告した。さらに、DNA解析では、予定していたヒメシジミ・ヒョウモンチョウ・ジャノメチョウの3種全てについて、DNAの抽出とPCRによる増幅が完了した。抽出したDNAは現在Mig-seq法によるシーケンスを依頼している。シーケンス結果を解析することで、蝶の過去の草原間の移動を明らかにし、草原の蝶の分散・移動制限について解明に必要な情報を提供する。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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