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コンデンシンI-RNAの液液相分離を介した分裂期染色体凝縮の分子メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 21J10530
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分44010:細胞生物学関連
研究機関筑波大学

研究代表者

加藤 かざし  筑波大学, 生命環境科学研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2021-04-28 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード細胞周期 / 細胞分裂期 / コンデンシン / 染色体凝縮 / RNA / M期染色体 / 液-液相分離
研究開始時の研究の概要

遺伝情報の正確な継承には、細胞分裂期(M期)に染色体DNAが娘細胞へと均等に分配されることが必要である。染色体DNAの均等な分配には、M期染色体凝縮と呼ばれる過程が必須である。この過程には、コンデンシンと呼ばれるタンパク質が中心的な役割を担っている。我々は、コンデンシンと染色体に局在するRNAによる液液相分離が、M期染色体凝縮に重要な役割を持つという予備的な研究結果を得ている。本研究では、その詳細な分子メカニズムを明らかにすることを目的とする。

研究実績の概要

細胞分裂期 (M期)は遺伝情報の本体である染色体DNAを正確に継承するために必須の過程である。染色体DNAの正確な継承には、細胞核内に散在する染色体DNAをM期染色体と呼ばれるコンパクトな形態に変換することが必要である。この過程にはコンデンシン複合体が中心的な役割を担っている。また、過去の報告から、M期染色体にはおよそ1000種類のRNAが局在していることが知られているが、その詳細な機能ついては不明な点が多い。
過去に我々は、M期染色体上のRNAを除去したところ、コンデンシンIの局在量が減少することを見出している。そこで我々は、コンデンシンIとRNAとが、タンパク質が細胞内で自己濃縮する液-液相分離 (LLPS)というメカニズムでM期染色体凝縮に寄与していると仮説を立てた。
これまでにLLPSを解消すると報告のある、1,6-ヘキサンジオール (HD)をM期細胞に処理にしたところ、M期染色体形態変化、およびM期染色体におけるコンデンシンIの局在量の減少が観察された。一方、LLPSの解消活性の低い2,5-HD処理では、それらの変化はほとんどみられなかった。よって、コンデンシンIのM期染色体における局在には、LLPSの関与が示唆された。また、これまでにM期染色体への局在にLLPSが関与すると考えられているAurora Bキナーゼも同様に、1,6-HD処理では局在量が減少したが、2,5-HD処理ではほとんど変化しなかった。さらに、M期染色体周辺領域に局在するMYBBP1Aタンパク質では、1,6-HD、2,5-HDともに局在に変化は見られなかった。
現在は、任意のタイミングでRNAの分解を誘導できるRNase Lを細胞内で発現させ、M期染色体特異的にRNAを分解するシステムおよび、Image Jソフトウェアを用いた画像解析システムを構築中である。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] SF3B14 is involved in the centrosome regulation through splicing of TUBGCP6 pre-mRNA2022

    • 著者名/発表者名
      Kato Kazashi、Udagawa Rina、Hayashi Yuki、Maki Masayoshi、Yanagida Makiko、Higashiura Sae、Yagishita Reina、Shimamoto Haruka、Kimura Keiji
    • 雑誌名

      Biochemical and Biophysical Research Communications

      巻: 588 ページ: 133-139

    • DOI

      10.1016/j.bbrc.2021.12.059

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] PP2AとコンデンシンIIの特異的結合の解析2022

    • 著者名/発表者名
      加藤 かざし; 東浦 冴映; 牧 昌慶; 木村 圭志
    • 学会等名
      第40回染色体ワークショップ・第21回核ダイナミクス研究会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] DONSONおよびsororinのpre-mRNAの適切なスプライシングを介した細胞分裂期制御の解明2022

    • 著者名/発表者名
      加藤 かざし; 柳下 玲奈; 林 優樹; 村谷 匡史; 金 俊達; 木村 圭志
    • 学会等名
      第45回日本分子生物学会年会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] SMC5/6複合体の新規サブ複合体の解析2022

    • 著者名/発表者名
      牧 昌慶; 加藤 かざし; 木村 圭志
    • 学会等名
      第45回日本分子生物学会年会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] PP2AとコンデンシンIIの相互作用部位の特定と生理的意義の解明2022

    • 著者名/発表者名
      東浦 冴映; 加藤 かざし; 木村 圭志
    • 学会等名
      第95回日本生化学会大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] コンデンシンIとRNAの液-液相分離は分裂期染色体構築に寄与する。2021

    • 著者名/発表者名
      加藤かざし、斉藤典子、酒田祐佳、広田亨、木村圭志
    • 学会等名
      第44回日本分子生物学会年会、横浜・オンライン
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] コンデンシンIとRNAによる液-液相分離は分裂期染色体の構造に寄与する2021

    • 著者名/発表者名
      加藤かざし、斉藤典子、酒田祐佳、広田亨、木村圭志
    • 学会等名
      第39回染色体ワークショップ・第20回核ダイナミクス研究、オンライン
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2021-05-27   更新日: 2024-03-26  

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