研究課題/領域番号 |
21J10873
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
千葉 悠斗 筑波大学, 理工情報生命学術院, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | RNAウイルス / RdRp / 公共データベース / マイコウイルス / 糸状菌 |
研究開始時の研究の概要 |
既知のRNAウイルスのほぼ全てが複製・転写を担う酵素としてRNA依存性RNAポリメラーゼ(RdRp)を有している。従来RdRpは単一のRNA分子上にコードされると考えられてきたが、我々はこの定説を覆す、2つのRNA分子上に分割されてコードされているRdRp(分割型RdRp)を報告した。しかし、この結果はシーケンス解析によるものであり、分割型RdRpの実態に関しては明らかにされていない。本研究では分割型RdRpの機能(実験による分割型RdRpの存在証明)とその普遍性の解明を目指す。本研究は、全く新たなRNAウイルスの複製機構の発見、RNAウイルスに対する理解の拡張につながることが期待される。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は分割型RdRpの機能と普遍性を明らかにし、その実態について迫ることである。本年度は主に分割型RdRpの普遍性の解明に取り組んだ。前年度までに分割型RdRpの分割様式には多様性があることを明らかにしたが、依然として既知の分割型RdRpは糸状菌に感染するNarnaviridae科ウイルスに限られている。そこで、①分割型RdRpを持つウイルスが糸状菌以外の生物にも存在しているのか、②Narnaviridae科ウイルス以外のウイルス科にも分割型RdRpが存在しているのか、この2点の解明を目指した。 ①の可能性を探るために、原生生物培養株のRNA-seqデータであるMMETSPから分割型RdRpを探索した。探索は、既知の分割型RdRpをもつ糸状菌由来のNarnaviridae科ウイルス配列をqueryに、MMETSP由来のcontigをデータベースにblastp解析することで行った。その結果、珪藻由来の単一のシーケンスライブラリーから分割型RdRpの前半と後半の両方が検出され、分割型RdRpを持つウイルスが糸状菌以外にも存在することが示唆された。公共のシーケンスデータからの解析に加え、独自にFLDS法(RNA-seqなどの従来ほうよりも効率よく分割を構成する2分節の両方を検出可能)で原生生物培養株から取得したシーケンスデータを解析した。結果として、分割型RdRpをもつウイルスは検出されなかった。しかし、この過程でHaloplacidia spから新規のNarnaviridae科ウイルスを検出し、BigyraにもNarmaviridae科ウイルスが存在することを初めて示唆した。 ②の可能性を探るために、FLDS法(分割を構成する2分節の両方を検出可能)で取得したデータの解析とFLDS法由来のデータの大規模化に備えたメソッドの確立に取り組んだ。これに関しては、データ解析とメソッド確立ともに現在進めている最中である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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