研究課題/領域番号 |
21J11073
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
黒田 尚輝 熊本大学, 社会文化科学教育部, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
900千円 (直接経費: 900千円)
2022年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2021年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 身体運動表象 / 加齢 / 実験心理学 / バーチャルリアリティ / 身体知覚 |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢社会に突入し,今後も高齢化が加速すると予測されている我が国においては,高齢者の転倒予防は急務の課題である。転倒の要因として,感覚運動機能低下に伴う身体運動表象の歪みが考えられるが,高齢者の身体運動表象と転倒リスクの関連性に関しては未解明な点が多い。本研究は,心理物理学的手法及び生理心理学的手法を用いて,高齢者の身体運動表象の歪みが引き起こされるメカニズムを解明するものである。具体的には,ベイズの理論に基づき,最新の感覚入力と既存の身体運動表象の最適化統合と同時に生じる身体運動表象の更新過程を浮き彫りにする。さらに,得られた知見から転倒予防に有効な介入プログラムを提案する。
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研究実績の概要 |
超高齢社会に投入した我が国では,高齢者の転倒予防を行うことが極めて重要な課題となっている。本研究では,自分の身体の正確な予測及び自分の身体運動に伴う周囲空間との関係性の変化についての正確な予測(感覚フィードバック予測)に主眼を置き,高齢者の身体運動表象の歪みとその歪みが引き起こされるメカニズムをベイズ理論の立場から解明することを目的としている。最終的には,得られた知見をもとに,転倒予防に有効な介入プログラムの提案を行う。 本年度は,前年度に引き続き【A】高齢者の身体状況模擬による身体運動表象への影響,【B】高齢者の身体運動表象の歪みに関する実験を進めるとともに,【C】高齢者の身体運動表象の神経基盤の解明に取り組んだ。高齢者では視覚,運動指令信号,自己受容感覚の相互作用によって生起した身体位置知覚に関して視覚の効果が若齢成人と比べて持続することが示された。さらに,高齢者では触覚の検出に身体からより離れた位置に呈示した視覚対象も利用していること,視覚と身体の情報を同時に利用して身体と外部環境との関係性を把握していることなどが明らかとなった。これらの結果は,高齢者ではさまざまな感覚信号を同時に利用することで予測を行っていることを示唆するものである。したがって,本研究は,さまざまな感覚手がかりを同時に操作することが高齢者を対象とした介入に有効である可能性を示した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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