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アルゴノートタンパク質の凝集によるRNAサイレンシング活性調節機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21J11218
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分43040:生物物理学関連
研究機関東京大学

研究代表者

成田 晴香  東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2021-04-28 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードタンパク質凝集 / アミロイド様凝集 / プリオン様タンパク質 / RNAサイレンシング
研究開始時の研究の概要

アルゴノートは、RNAサイレンシングにおいて中心的な役割を担うタンパク質である。ショウジョウバエアルゴノート2には機能未知なN末端配列が存在する。本領域の欠損はRNAサイレンシング活性自体を損なわないことが生化学実験で示されている一方で、N末端変異体のショウジョウバエ個体ではRNAサイレンシング活性に異常を示すことから、私はN末端が細胞内でRNAサイレンシング活性の調節を担うのではないかと着目した。私はこれまでにN末端がプリオン様ドメインであると実験的に示す事に成功している。この観点に基づき、本研究ではN末端を介したアルゴノートの凝集によるRNAサイレンシング活性調節機構の解明を目指す。

研究実績の概要

ショウジョウバエアルゴノート2(DmAgo2)は機能未知なN末端領域を持つ。本研究ではこれまでに本領域がアミロイド繊維へと凝集するプリオン様ドメインであることを実証し、N-terminal Argonaute Prion-like (NAP)ドメインと名付けた。本年度は、昨年度に蛍光顕微鏡観察によって明らかにしたNAPドメインの多様な凝集状態について、電子顕微鏡を用いてより詳細な構造を明らかにした。その結果、繊維状凝集体は一般的なアミロイド繊維よりも太い幅を持つこと、蛍光顕微鏡で観察されていたフラクタル様凝集体を構成する最小単位である顆粒状凝集体は、より小さい顆粒から成るフラクタル様の形態であることを明らかにした。本研究成果を国際科学雑誌「BMC Biology」に投稿し、受理された。さらに、NAPドメインは植物アルゴノートにも広く保存されていること見出した。本年度は、実際にN末端の凝集を確認したシロイヌナズナアルゴノート1(AtAgo1)のN末端変異シロイヌナズナ個体を作出した。上記変異体を用いて、RNAシーケンシング法によりAtAgo1の遺伝子発現調節活性を評価したところ、凝集能の欠損は全体的な遺伝子発現に大きな影響を及ぼさないことが示唆された。しかしながら、変異個体の表現型を観察したところ、凝集能の欠損は初期の苗において軽微な成長遅延を引き起こし、本表現型は凝集能を保持した変異体において回復した。したがって、NAPドメインの凝集は苗の成長に関与することが示唆された。そこで、本成長遅延を引き起こす分子メカニズムを明らかにするために、凝集能欠損変異体の発現変動遺伝子に着目したところ、核内外ともに野生型AtAgo1の標的ではない遺伝子が検出された。本結果から、AtAgo1のN末端の凝集は一部の小分子RNAの選択性に関与していることが示唆された。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] N-terminal region of Drosophila melanogaster Argonaute2 forms amyloid-like aggregates2023

    • 著者名/発表者名
      Narita Haruka、Shima Tomohiro、Iizuka Ryo、Uemura Sotaro
    • 雑誌名

      BMC Biology

      巻: 21 号: 1 ページ: 78-78

    • DOI

      10.1186/s12915-023-01569-3

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2021-05-27   更新日: 2024-03-26  

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