研究課題/領域番号 |
21J11926
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
鄭 成佑 北海道大学, 大学院総合化学院, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 燃料電池 / プロトン伝導性酸化物 / 中温作動 / プロトンポンピング / 水素透過膜 / 酸素還元反応 / 反応機構 / 反応経路 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,水素透過合金とプロトン伝導性酸化物とのヘテロ接合で特異的に発現する「プロトンポンピング」を活用して高機能化を実現できる新規電解質を見出し,固体酸化物形燃料電池の作動温度を400℃以下に低減する。新規電解質材料としては,ナノスケールのパーコレーション伝導が期待される,アクセプターを高濃度にドープした材料を検討する。以上より,400℃で高性能な水素透過膜支持型燃料電池を開発する。
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研究実績の概要 |
本研究では,プロトンポンピングを活用した材料の高機能化を図るため,アクセプター(Sc)を高濃度ドープした物質を水素透過膜支持型燃料電池の新規電解質材料として検討し,酸素欠損濃度がプロトンポンピングに及ぼす影響を調べた。検討組成は,BaZr0.8Sc0.2O3 (Sc20)およびBaZr0.5Sc0.5O3 (Sc50)の2つである。熱重量分析によって,Sc50はSc20よりも酸素欠損が多いことがわかった。また,数値計算の結果,酸素欠損の多いSc50はSc20よりもプロトンポンピングがより顕著に現れ,カソード近傍でのプロトンの界面移動をより促進できることが予想された。この予想を実証するとともに高効率に発電できる燃料電池を開発するために,両組成からなる水素透過支持型セルを作製し,その発電特性評価した。その結果,Sc50からなるセルはSc20のセルよりも400℃で76%高い出力を示すことがわかった。その原因を電気化学インピーダンス分光法によって分析したところ,Sc50からなるセルはSc20のセルよりも電解質抵抗が小さく,なおプロトンポンピングによる分極抵抗の低減がより大きいことが高出力の原因であることを明らかにした。Sc50のセルの出力は,400℃で約0.43 W cm-2の高い値となり,従来報告された固体酸化物形燃料電池よりも遥かに高い性能を達成することができた。 また,本研究では水素透過膜支持型でカソード反応が促進されるメカニズムを明らかにした。水素透過膜型支持型セルでは,なぜか従来のカソード材料を用いても従来のセルよりも低い分極抵抗が得られるが,その原因は長らくわからなかった。本研究では,燃料電池のカソード反応を時定数分布解析および定常状態近似によって分析して反応の律速段階を決定して反応経路を推定し,これを基にカソード反応機構モデルを構築した。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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