研究課題/領域番号 |
21J12128
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
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研究機関 | 東京工業大学 (2022) 大阪大学 (2021) |
研究代表者 |
山口 智子 東京工業大学, 地球生命研究所, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | べん毛モーター / クライオ電子顕微鏡 / 軸受け / 軸 / 自己集合 / 立体構造解析 / タンパク質 / LPリング / 構造解析 / サルモネラ / ロッド |
研究開始時の研究の概要 |
多くのバクテリアはべん毛を用いて遊泳する。べん毛は、基部体(モーター)、フック(ユニバーサルジョイント)、繊維(スクリュー)の3つの部分から構成され、よく制御された自己構築機構を持ち、細胞内外の電気化学ポンテンシャル差による陽イオンの流れをほぼ100%の効率で回転エネルギーに変換できる。べん毛モーターの自律的構築機構と高いエネルギー伝達効率を可能にする回転メカニズムを解明するため、回転時のエネルギー散逸の最小化に大きく寄与していると推測されるモーター軸受部位に着目し、軸と軸受の相互作用を原子レベルで解明する。
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研究実績の概要 |
回転型モーターには、回転子や固定子の他に、トルクを外部に出力するための回転軸と、軸を支える軸受けが存在します。細菌の運動を駆動するべん毛モーターも上記と同様の構造を持ち、細胞内外のプロトン勾配による電気化学ポテンシャルエネルギーをほぼ100%の効率でトルクに変換し、F1レーシングカーのエンジンに匹敵するほどの高速で回転する非常に効率の良いモーターとして知られています。べん毛モーターにおいて軸受け構造であるLPリングは、軸であるロッドを取り囲むようにリング状に存在しています。これら二つはべん毛モーターが機能する際には独立して存在しており、LPリングがどのようにロッドの周りに適切に配置・形成されるのかはわかっていませんでした。本研究では、べん毛モータ形成の中間状態を模擬したポリロッド-Pリング(通常より長く重合したロッドの周りにPリングのみが直接結合した)複合体の立体構造をクライオ電子顕微鏡による単粒子像解析を用いて解析することで、LPリングがロッド周りに自己形成される過程を詳細に調べました。Pリングのロッドに対する傾きを確認した結果、ポリロッド- Pリング状態におけるPリングはロッド-LPリングにおけるPリングより約3°傾いてロッドに結合しており、Pリングがロッドに結合する際はPリングを構成するタンパク質であるFlgIとロッドの一部を構成するFlgGのフレキシブルな領域が足場となることでロッド周りのPリング形成を支えていることが示唆される結果となりました。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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