• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

次世代型治療法開発の分子基盤となる肺炎球菌による宿主オートファジー回避機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 21J12222
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分49050:細菌学関連
研究機関横浜市立大学

研究代表者

雫石 早矢佳  横浜市立大学, 医学研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2021-04-28 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード肺炎球菌 / NanoLuc / NanoBiT
研究開始時の研究の概要

現在までに、所属研究室では細胞内に侵入した肺炎球菌に対して2種類の選択的オートファジーが連続的に誘導されることを明らかにしている。しかし、菌の細胞侵入から殺菌までの、菌と宿主との相互作用については不明な点が多い。そこで、本研究では菌の侵入から2種類のオートファジーを経て殺菌または細胞内生存に至るまでに繰り広げられる病原因子と宿主との攻防について分子生物学的な解析を行い、感染の成立、および菌の排除に関する分子基盤の構築を目指す。

研究実績の概要

肺炎球菌は主にヒトの鼻咽頭に常在し通常は無症候性であるが、小児や免疫力が低下した高齢者では敗血症や髄膜炎といった侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)を引き起こす。近年、IPDを引き起こす経路の一つとして、宿主細胞へと侵入した肺炎球菌が、膜孔形成毒素Pneumolysin(Ply)によってエンドソーム膜を損傷することでエンドソーム内環境の酸性化を抑制し、リソソームによる殺菌を逃れ血中や髄液へと移行する経路が明らかになってきている。一方で、過度なエンドソーム膜の損傷は宿主殺菌機構であるオートファジー誘導の引き金ともなることから、肺炎球菌の新たな細胞内生存戦略としてPlyによるエンドソーム膜損傷を制御している可能性について解析を行った。
最初に、HiBiTとLgBiTを用いたluciferase assay によりエンドソーム膜損傷を定量化するアッセイ系を構築した。次に、構築した系を基盤として、肺炎球菌感染時にエンドソーム膜損傷を制御する病原因子を探索した。その結果、肺炎球菌の菌体表層に局在するグリコシダーゼがPly依存的なエンドソーム膜損傷を抑制することが示唆された。さらに、このエンドソーム膜損傷抑制は肺炎球菌に対する殺菌的なオートファジー誘導の低下と、それに伴う菌の細胞内生残性の向上をもたらすことも示唆された。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (9件)

  • [雑誌論文] Molecular mechanism of Streptococcus pneumoniae targeting xenophagy recognition and evasion: Reinterpretation of pneumococci as intracellular bacteria2023

    • 著者名/発表者名
      Ogawa Michinaga、Shizukuishi Sayaka、Akeda Yukihiro、Ohnishi Makoto
    • 雑誌名

      Microbiology and Immunology

      巻: 67 号: 5 ページ: 224-227

    • DOI

      10.1111/1348-0421.13060

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 肺炎球菌の持つ多様な病原因子とその機能2022

    • 著者名/発表者名
      小川道永、雫石早矢佳、梁明秀、明田幸宏
    • 雑誌名

      月刊細胞(The CELL)

      巻: 725 ページ: 16-19

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 宿主細胞内に侵入した肺炎球菌によるエンドソーム膜損傷の制御メカニズムに関する解析2023

    • 著者名/発表者名
      雫石早矢佳、小川道永、明田幸宏、梁明秀、大西真
    • 学会等名
      第96回日本細菌学会総会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] エンドソーム損傷を制御する肺炎球菌の新規生存戦略2022

    • 著者名/発表者名
      雫石早矢佳、小川道永、明田幸宏、梁明秀、大西真
    • 学会等名
      第95回日本生化学会大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 肺炎球菌の病原性解析へのルシフェラーゼ二分子技術の応用2022

    • 著者名/発表者名
      雫石早矢佳、小川道永、明田幸宏、梁明秀、大西真
    • 学会等名
      第74回日本細胞生物学会大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] ルシフェラーゼ二分子技術を応用して肺炎球菌の細胞付着・侵入菌数を定量化する方法の開発2022

    • 著者名/発表者名
      雫石早矢佳、小川道永、明田幸宏、梁明秀、大西真
    • 学会等名
      第95回日本細菌学会総会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] NanoBiTシステムを応用した肺炎球菌の細胞付着からエンドソーム膜損傷までに関与する病原因子の探索2022

    • 著者名/発表者名
      雫石早矢佳、小川道永、明田幸宏、梁明秀、大西真
    • 学会等名
      第95回日本細菌学会総会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 宿主細胞への細菌の付着・侵入効率を化学発光で定量的に評価する方法の開発2021

    • 著者名/発表者名
      雫石早矢佳、小川道永、明田幸宏、梁明秀、大西真
    • 学会等名
      第94回日本生化学会大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] ルシフェラーゼ二分子技術を応用した肺炎球菌の細胞付着・侵入菌数モニタリングアッセイの構築2021

    • 著者名/発表者名
      雫石早矢佳、小川道永、明田幸宏、梁明秀、大西真
    • 学会等名
      第104回日本細菌学会関東支部総会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 肺炎球菌の細胞付着・侵入菌数を簡便に測定する方法の開発2021

    • 著者名/発表者名
      雫石早矢佳、小川道永、明田幸宏、梁明秀、大西真
    • 学会等名
      第15回細菌学若手コロッセウム
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 肺炎球菌感染時にp62-CbpC-Atg14が誘導する選択的オートファジーの分子メカニズム解析2021

    • 著者名/発表者名
      雫石早矢佳、小川道永、明田幸宏、梁明秀、大西真
    • 学会等名
      第73回日本細胞生物学会大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

URL: 

公開日: 2021-05-27   更新日: 2024-03-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi