研究課題/領域番号 |
21J12230
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
飯塚 知也 東京大学, 新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 多孔性金属錯体 / 長鎖高分子 / 貫通複合体 / ホスト / ゲスト / ポリロタキサン / 超長鎖高分子 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は多孔性金属錯体(MOF)へのゲスト分子の包接を利用して高分子を三次元的に架橋した新規高分子複合材料の創製を主たる目的とする。MOFは低分子だけでなく高分子のゲストをもそのナノ細孔へと包接することが知られる。そこでMOF結晶のオーダー以上の長い高分子をMOFへ包接させることにより、MOFが高分子同士を架橋したネットワーク構造を構築する。この材料に歪みを印加した場合、高分子鎖が応力を分散するようMOF細孔に沿って自由に動くことで強靭な力学特性を示すことが期待される。さらに、MOFに外場への応答性などの機能を付加することで、優れた力学特性と機能性を両立した新規高分子材料の開発へと展開する。
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研究実績の概要 |
前年度に引き続き、新規材料創成へ向けた基礎的知見として、多孔性金属錯体 (MOF) の一種でゲスト分子の包接に伴い構造変化(開孔)する性質を有する[Cu2(bdc)2(bpy)]n (1) に対する長鎖ポリエチレングリコール (PEG) の浸入現象に関して調べた。その結果、長鎖PEGの包接に伴う1の開孔は、溶融状態のPEGとの共存下では非常に遅い一方、1と長鎖PEGの混合溶液から加熱下で溶媒を留去することで迅速な1の開孔が誘起された。したがって溶媒等の共存により高分子鎖の拡散速度を向上させることがMOFと長鎖高分子の包接複合体を合成する上で重要であることが分かった。 得られた包接複合体は溶媒中において数百μm程度の大きな構造を有することを粒度分布測定により確認した。またこの複合体のAFM観察において基板上で1の粒子同士が緩く凝集する様子や、1の粒子近傍に長鎖PEGの結晶が存在する様子が見られた。以上はこれまでの実験結果と合わせ、MOFの粒子サイズを上回るPEG鎖が複数のMOF粒子を貫通・架橋したポリロタキサン様の構造が形成されていることを強く示すものである。 さらに1と長鎖PEGを用いて複合体フィルムを作製し引張試験を行った。常温ではPEG単体のフィルムと比べ複合体フィルムの引張弾性率・引張強度がそれぞれ50%、30%程度向上していた。一方でPEGの融点を超える温度で引張試験を行った場合、複合体フィルムはPEG単体よりも低い弾性率を示すことが分かった。これは比較的高温においては長鎖高分子鎖がMOF細孔内をスライドする運動による応力緩和が生じている可能性を示すものであると考えている。 加えて本年度は高分子鎖の包接によってMOF結晶の機械的な安定性が大きく向上すること、高分子の包接量や分子量、化学構造が機械的特性に大きく影響することも明らかとし、これについて論文投稿を行った。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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