研究課題/領域番号 |
21J12297
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
冨田 健司 (2021) 九州大学, 地球社会統合科学府, 特別研究員(DC2)
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特別研究員 |
冨田 健司 (2022) 九州大学, 地球社会統合科学府, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
900千円 (直接経費: 900千円)
2022年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2021年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | ヨーロッパ地域研究 / 欧州懐疑論 / ポピュリズム / 欧州政党 / 欧州議会会派 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「反EU」を旗印に近年欧州議会やEU加盟各国議会などで勢力を拡大している左右の急進ポピュリスト政党に注目し、これらの政党が、欧州政党制度や欧州議会の会派などを通じて越境的連携を形成しつつ、連携を深めてきた過程を明らかにすることを通じ、欧州レベルでのトランス・ナショナルな空間における新たな政党論の構築を目指すものである。とりわけ、本研究は欧州統合を警戒する政党・勢力が「汎欧州」的な政治空間を利用し「汎欧州」的なネットワークを構築する、という逆説性に光を当てる。加えて、本研究が扱う事象と欧州外部の類似した現状との関係も取り上げ、欧州を中心にグローバルに適用可能な枠組みの形成を試みる。
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研究実績の概要 |
2022年度(および繰越年度の2023年度)の研究活動においては、これまでのリサーチクエスチョンである「なぜヨーロッパのポピュリストは越境的に連携するのか」を念頭に置きつつ、その背景にある「ヨーロッパ」像に焦点を当ててきた。とりわけ、ポピュリストと主流派、双方がどのように、「ヨーロッパ」を定義付けし、概念化を行なってきたのか、という点を明らかにすることを試みた。以上の背景には、前年度以前からの研究活動にて、ポピュリスト(特に急進右派)に「『ヨーロッパ』の守り手」意識と呼ぶべきものが萌芽的に存在すること、それにより、ポピュリズムをめぐる言説が、「ヨーロッパ超国家」からの「国民国家」の防衛、と単純化できないという点、がわかってきたことがある。近年、急進右派は、「国民国家とキリスト教的伝統」からなる「ヨーロッパ」を特に強く打ち出している。
以上を踏まえ、当該年度は、ブリュッセルでの現地調査および遠隔での追加調査に置いて、欧州議会の各会派のうち5つの会派(主流派×3, ポピュリスト×2)の欧州議会議員のスタッフにインタビューを行い、それぞれの会派がどのような文脈で「ヨーロッパ」を定義しているかについての調査を行った。加えて、これらの会派が相互をどのように見ているか、とりわけ「ポピュリスト」をどのように概念化しているのか、などについての聞き取りも行った。調査からは、ポピュリストと主流派の双方が、「ヨーロッパ」の定義について、多様な側面を持ち合わせていることが明らかとなり、また、理念を超えたプラグマティクな側面をも持ち合わせていることがわかった。
得られた調査結果は、必要に応じて行う遠隔での追加調査と併せて、博士論文の執筆で活用する予定である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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