研究課題/領域番号 |
21J12473
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分45020:進化生物学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
佐藤 愛莉 東京都立大学, 大学院理学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 産卵選好性 / オウトウショウジョウバエ / 共生細菌 / 酢酸菌 / 行動進化 / CRISPR/Cas9システム / ショウジョウバエ |
研究開始時の研究の概要 |
多くのショウジョウバエは発酵した果実を産卵場所として利用する一方、オウトウショウジョウバエは発酵していない新鮮な果実にも産卵できる。本研究では、オウトウショウジョウバエにおける産卵基質選好性の進化に司る遺伝基盤の解明を目指し、①選好性の変化に関わると考えられる遺伝子の変異系統における産卵基質選好性を評価し候補遺伝子を絞りこむ手法および、②オウトウショウジョウバエと同種に最も近縁なニセオウトウショウジョウバエの交雑個体を用いた選好性とゲノム情報の相関解析を推進する。
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研究実績の概要 |
産卵場所の選択は次世代の生育環境を決定する重要なプロセスのひとつである。本研究は、発酵した果実に産卵する多くのショウジョウバエと異なり、新鮮な果実にも産卵できるオウトウショウジョウバエを用いて、産卵基質選好性の変化に関与した遺伝基盤とその進化過程を明らかにすることを目的としている。 令和4年度は、オウトウショウジョウバエで特異にみられる酢酸菌に対する産卵選好性が変化した時期を推測するため、オウトウショウジョウバエに最も近縁なニセオウトウショウジョウバエを加えた4種のショウジョウバエの複数の系統を用いて、単一の酢酸菌に対する選好性を産卵時、摂食時を区別する方法で調査した。その結果、酢酸菌の種類によっても選好性の程度が異なること、また、オウトウショウジョウバエとニセオウトウショウジョウバエの選好性の程度はそれぞれ系統間で異なるが、摂食時の好みは2種の近縁種であるフタトゲアシショウジョウバエやキイロショウジョウバエとも類似することが明らかになった。よって、オウトウショウジョウバエでみられる酢酸菌への選好性の減少は、摂食時の選好性とは独立して進化したことが示唆された。本成果は論文としてとりまとめ、国際誌に投稿した。 また、令和3年度には蛹期と羽化直後のメスの産卵管付近をサンプルとしたRNA-seqの発現量比較解析を行い、2種で有意に発現量の異なる受容体遺伝子に着目して、産卵選好性への関与が期待される候補遺伝子を選定していた。そこで、令和4年度ではこの候補遺伝子の機能を検証するための候補遺伝子のノックアウト系統の作成をCRISPR/Cas9システムを用いて試み、オウトウショウジョウバエとニセオウトウショウジョウバエにおいてそれぞれノックアウト系統を樹立することができた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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