研究課題/領域番号 |
21J12486
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
PAN XIANLIANG 北海道大学, 環境科学院, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2022年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2021年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 南大洋 / パラメタリゼーション / BGC-Argo / 純海洋生物群集生産 / ケイ素循環 / 窒素循環 / 気候変動 / 海洋淡水化 / 生物生産 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は:1南大洋においてパラメタリゼーション技術を利用し、入手しやすい水理観測データ(T, S, DO, Pressure 等)で相対的に観測・測定しにくい炭酸系・栄養塩濃度が推定できる。2この技術を観測機器に適用し、広域・連続物質データ群が獲得でき、生物生産量のリアルタイムで把握することも実現できる。3独立に開発した人為 起源栄養塩取り込み量の見積法と本研究グループで改良した窒素収支半定量法を合わせて、南大洋内部の窒素動態を解明する ことができる。4開発したパラメタリゼーションを用いて、南極縁辺の物質濃度の希釈を見積り、棚氷の溶解量・溶解速度が推定できるという点である。
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研究実績の概要 |
今年度の研究成果は以下となる:1. 全球海洋を7つの海域に分け、それぞれ表層混合層内の物質濃度を制約条件なしにより高精度で復元するために、水温・塩分・圧力・溶存酸素を説明変数とするNeural Network(NN)モデルによる炭酸・栄養塩のパラメタリゼーションを開発した。2. 上記パラメタリゼーションの妥当性を評価するために、南大洋で採取した全無機炭素(DIC)と栄養塩の海水サンプルを測定し、得られたデータを用いて、パラメタリゼーションの精度を検証してきた。3. NNパラメタリゼーションとBiogeochemical Argoフロートを組み合わせるという新しいアイデアにより、現代のSOにおける純海洋生物群集生産(NCP)の詳細な時空間分布を得ることができた。その結果、SOにおける総NCPは4.1 ± 0.3 Pg-C year-1で、これは全球の年間海洋炭素輸出量の40%を占め、SO内部への炭素吸収量は0.6 ± 0.3 Pg-C year-1となった。さらに、SOのNCPは2010年代以降、年率1%程度で著しく減少しており、大気中のCO2増加に対する正のフィードバックとして寄与している可能性が示唆された。4. NNパラメタリゼーションとBGC-Argoを用いて、表層からのSiとNの季節的な輸出フラックスと再供給フラックスの定量化を試み、海洋表層のSiとNの間のデカップリングを直接推定することを試みた。その結果、SOの8:1と大西洋亜寒帯の0.1:1の間で、SiとNの対照的な輸出比(Si/N)を発見した。このような下方への輸出と上方への再供給のアンバランスから、全球海洋におけるSiの南北方向の下降勾配をもたらす表層からのSi除去の主要海域を特定することができる。5. 「3」と「4」の研究成果を学術論文にまとめ、国際誌に投稿した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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