研究課題/領域番号 |
21J12703
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分39040:植物保護科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大野 恵梨佳 (2021) 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(DC2)
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特別研究員 |
大野 恵梨佳 (2022) 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 植物保護 / PAMPs / MAMPs / PTI / nlp24 / キメラ / BAK1 |
研究開始時の研究の概要 |
植物は、病原菌に特有のタンパクや糖の部分配列 (PAMPs) を認識することで免疫応答を活性化し、病原菌による感染から身を守っている。近年、この植物の免疫応答には、引き金となるPAMPsの種類によって多様性があることが明らかになった。 本研究では、この多様性が生じる分子機構を明らかにするため、数あるPAMPsの中からnlp24 (糸状菌の分泌タンパクに由来) に焦点を当て、nlp24が活性化する免疫応答にのみ特異的に関与する遺伝子の探索と機能解析を行う。
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研究実績の概要 |
高等植物は、病原微生物に特有のタンパク質や糖の部分配列(PAMPs)を細胞膜上の受容体によって認識することで免疫応答を活性化し、病原微生物による感染から身を守っている。これまでの結果からPAMPsにより活性化される植物の免疫応答には、認識されたPAMPsの種類により定量的な違いがあることが明らかになった。本研究では2種類のPAMPs、nlp24(主に糸状菌の分泌タンパク質に由来)とflg22(細菌のべん毛タンパク質に由来)に焦点を当て、PAMPsの種類によって植物の免疫応答に違いが生じる分子メカニズムと生物学的意義の解明を目指した。 nlp24の受容体RLP23はflg22の受容体FLS2と異なり細胞質内にキナーゼドメインを有していない。この構造の違いが免疫応答の違いに関与しているか明らかにするため、RLP23の細胞外ドメインにFLS2のキナーゼドメインを結合したキメラ受容体を導入した形質転換植物を用いて検証を行った。その結果、nlp24処理に対して活性酸素の生成は見られたが、生成量はflg22処理時と比較して減少した。この結果から受容体の構造の違いだけでは植物の免疫応答に違いが生じるメカニズムを説明できないことが示唆された。 そこで、PAMPs認識時にRLP23とFLS2どちらとも複合体を形成することが知られている共受容体BAK1に着目した。BAK1変異体およびそのホモログであるBKK1とBAK1の二重変異体にnlp24とflg22を処理し活性化する免疫応答を定量したところ、FLS2依存的な免疫応答にはBAK1が必須である一方、RLP23依存的な免疫応答においてはBAK1依存的な経路とBAK1に非依存的な経路の二種類が存在することが明らかになった。本結果は、nlp24誘導免疫とflg22誘導免疫の間で違いが生じる分子メカニズムの一因に共受容体が関与している可能性を示している。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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