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白亜紀獣脚類における移動能力の進化傾向ー環境変動との対応を探る試みー

研究課題

研究課題/領域番号 21J12938
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分17050:地球生命科学関連
研究機関北海道大学

研究代表者

久保 孝太  北海道大学, 理学院, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2021-04-28 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード獣脚類 / 白亜紀 / 高速化 / 発生学 / 機能形態学 / 生物進化 / 中生代 / 脊椎動物 / 進化発生学 / 鳥類
研究開始時の研究の概要

劇的に温暖化が進んだ白亜紀は,環境変動と生物進化の関係を探る上で重要な時代である.当時,コエルロサウルス類(恐竜類・獣脚類)には走行性や機敏性を強化する平行進化が起きた可能性がある.その検証には移動能力に関わる形質の進化過程を調べる必要がある.移動能力の強化として,平衡感覚を司る内耳(三半規管)と直接的な駆動系である後肢それぞれに力学的機能の最適化が起きたと仮説を立て,形態解析から以下を検証する.
①機敏性の強化に伴い,平衡感覚を司る三半規管の形態の最適化されているかどうか.
②走行への適応に伴い,後肢(骨盤・中足骨)の外部と内部形態において構造強度が向上しているか.

研究実績の概要

本年度は, 獣脚類における足部骨格の三次元データを用いた解析と後肢骨格の形質進化に基づく高速化が生じた時期推定を中心に研究を展開した.モンゴル科学アカデミー古生物学研究センター及びカナダ・ロイヤルオンタリオ博物館で 多数の標本データの取得に成功した.ここで得た様々な獣脚類の足部形態に加え, 昨年度に行った発生学実験で得られた鳥類の各発生ステージの足部形態を三次元的に定量化した後, 両者の関係性を比較・検討を行った.その結果, 非鳥類型獣脚類における高速化のキーとなる足部の特殊化した構造への変化(進化的な軌跡)と鳥類の発生過程は, 非常に類似性が高いことが明らかとなった.上記の結果から, 獣脚類で起きた高速化に関わる特殊化した足部への進化は,祖先的な形質に進化的な形質が加わっていくことで形成されるという終端付加のメカニズムを反映している可能性が示唆された. 昨年度に明らかにした上記の発生メカニズムについては, 日本進化学会でポスター発表を行い, 国際誌への投稿準備をおこなっている.さらに,カナダ・トロントで行われたSociety of Vertebrate Paleontologyの学会では,モンゴルで発見された獣脚類化石標本に基づき, 獣脚類の高速化の平行進化と多様化に関わる成果のポスター発表も行った.現在,上記の内容は国際誌に投稿され,査読中である. 最後に, 高速化に関わる後肢形質の進化がいつ起きたのかを探るべく,150種を超える獣脚類のデータセット作成後,上記の形質が獲得された分岐点の年代を統計学的手法で算出した. 高速化したとみられる7系統は全て, 高速化の時期が白亜紀中頃(1.3~0.89億年前)に収まり,さらに3系統は1000万年以内の比較的狭い範囲に収まっていたことが判明し,異なる系統間での高速化の軍拡競争が示唆された.

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 鳥類足部筋の相同性2022

    • 著者名/発表者名
      久保孝太・平沢達矢・小林快次
    • 学会等名
      日本進化学会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] A new alvarezsaurid from the Upper Cretaceous of Mongolia reveals taxonomic diversification and adaptation for agility of alvarezsaurids2022

    • 著者名/発表者名
      Kohta Kubo, Yoshitsugu Kobayashi, Chinzorig Tsogtobaatar, Tsogtobaatar Khishigjav
    • 学会等名
      Society of Vertebrate paleontology
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 国際学会

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公開日: 2021-05-27   更新日: 2024-03-26  

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