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NLRP3による精漿免疫応答の重要性:妊娠成立とDOHaD説への関与

研究課題

研究課題/領域番号 21J13082
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分42030:動物生命科学関連
研究機関東京農業大学

研究代表者

佐野 宙矢  東京農業大学, 農学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2021-04-28 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード精漿 / 自然炎症 / NLRP3インフラマソーム / マクロファージ
研究開始時の研究の概要

精漿は精液の約90%以上を占め、精子の運搬やエネルギー源として重要である。交配後、精漿成分は精子と共に雌性生殖器内に入り、子宮や卵管の炎症応答を誘導することで、胚の着床を促進する。また精嚢腺を除去したマウスを交配させると、産仔の生活習慣病発症等の健康にも悪影響を与える。よって精漿免疫応答は妊娠成立だけでなく、次世代の健康にも重要である。
以上から非感染性の自然炎症を制御する機構である「NLRP3インフラマソームが精漿免疫応答を惹起することで、妊娠成立や次世代の健康に影響を与える」と仮説を立て、本研究を進めている。

研究実績の概要

本研究課題では「NLRP3が精漿免疫応答を制御することで妊娠成立を促進させる」という仮説を検証してきた。雄個体においてNLRP3の欠損が胚に及ぼす影響を検証するため,野生型雌マウス由来の卵子に野生型またはNLRP3欠損型雄マウス由来の精子と体外受精させると,受精率および胚盤胞発生率に違いは見られなかった。この結果から,NLRP3の欠損が精漿成分および精漿免疫応答に影響を及ぼすことで,妊娠に影響を与えるのか検証した。
NLRP3欠損型マウス由来の精漿成分が妊娠率に影響する可能性を検証するため,精嚢腺除去マウスを野生型マウスと交配させた。精嚢腺除去マウスと交配させると,雌個体の妊娠は成立しなかった。あらかじめ子宮内に野生型マウス由来の精漿を投与した後,精嚢腺除去マウスと交配させると妊娠率が回復する傾向を示した。一方,NLRP3欠損型マウス由来精漿を投与した場合,精嚢腺除去マウスの交配に伴い低下した妊娠率は回復が見られるものの,野生型精漿投与群の妊娠率よりも低い傾向を示した。
野生型マウス由来の精漿中に含まれるNLRP3タンパク質の作用を検証するため,リコンビナントNLRP3を骨髄由来マクロファージ細胞に添加すると,炎症および抗炎症型マクロファージの分化マーカーの発現が変動した。
以上から,NLRP3はマクロファージの分化を介して精漿免疫応答を制御することで妊娠成立を促進する可能性が考えられた。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] NLRP3 inflammasome is involved in testicular inflammation induced by lipopolysaccharide in mice2022

    • 著者名/発表者名
      Sano Michiya、Komiyama Hiromu、Shinoda Riina、Ozawa Ren、Watanabe Hiroyuki、Karasawa Tadayoshi、Takahashi Masafumi、Torii Yasushi、Iwata Hisataka、Kuwayama Takehito、Shirasuna Koumei
    • 雑誌名

      American Journal of Reproductive Immunology

      巻: 87 号: 4

    • DOI

      10.1111/aji.13527

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] NLRP3は精漿免疫応答を制御し妊娠成立を促進させる2022

    • 著者名/発表者名
      佐野宙矢
    • 学会等名
      第37回日本生殖免疫学会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] マウスの精漿免疫におけるNLRP3の役割の検討2022

    • 著者名/発表者名
      佐野宙矢,小見山大夢,唐沢直義,高橋将文,白砂孔明
    • 学会等名
      第43回日本炎症・再生医学会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] NLRP3インフラマソームはLPSで誘導したマウス精巣の炎症応答に関与する2021

    • 著者名/発表者名
      小見山大夢,佐野宙矢,唐澤直義,高橋将文,渡部浩之,岩田尚孝,桑山岳人,白砂孔明
    • 学会等名
      日本Men’s Health医学会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 妊娠高血圧腎症モデルマウスを用いたDOHaD仮説の検証2021

    • 著者名/発表者名
      小澤廉,佐野宙矢,嶋崎紗也華,小見山大夢,白砂孔明
    • 学会等名
      第44回日本分子生物学会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 妊娠中の鉄過剰の影響とマクロファージの重要性2021

    • 著者名/発表者名
      嶋崎紗也華,佐野宙矢,白砂孔明
    • 学会等名
      第3回日本生殖発生毒性フォーラム
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2021-05-27   更新日: 2024-03-26  

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