研究課題/領域番号 |
21J13090
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分64040:自然共生システム関連
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研究機関 | 秋田県立大学 |
研究代表者 |
菅原 巧太朗 秋田県立大学, 生物資源科学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 二枚貝 / タテボシガイ / グロキディウム幼生 / 環境DNA / アオコ / 藍藻 / バイオマニピュレーション / 水質浄化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では水質浄化機能を持つ淡水二枚貝イシガイ目タテボシガイの現存量調査手法の確立及び八郎湖における現況の藍藻に対する水質浄化ポテンシャルの評価を目的とする。本研究意義は、未だ確立されていないイシガイ目タテボシガイの幼生に着目した環境DNAによる現存量調査手法を提案することで、湖内での生息状況の把握や水質浄化ポテンシャルの評価が可能になるため、タテボシガイを利用したバイオマニピュレーションを強力に推進できることにある。本研究は、国内外の二枚貝を用いた富栄養化湖沼の水質改善対策への波及効果を持つ重要な研究課題として位置づけられる。
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研究実績の概要 |
昨年度のタテボシガイのアオコに対する水質浄化ポテンシャルの試算ではアオコ発生時を想定していたが、本年度はアオコ発生初期における試算を行った。アオコ発生初期を想定した藻類低濃度条件(2 mgC/L)におけるタテボシガイの藍藻資化速度は3.5 mgC/個体/日であり、現状のタテボシガイによる水質浄化ポテンシャルは、推定現存量と資化速度を掛け合わせ、1日あたり0.46 kgCと試算された。一方で、アオコ発生初期の八郎湖全層におけるアオコ由来の炭素量は7200 kgCであり、現状の密度ではアオコ抑制は困難であることが示された。 また、密度調査の結果から、タテボシガイは中砂(126~250 マイクロメートル)を多く含む底質を好むことが明らかになり、中砂を多く含むエリアは、八郎湖の湖面積の約25%、7.9平方キロメートルに相当することが明らかになった。タテボシガイの分布拡大が期待される八郎湖25%面積に25個体、50個体、100個体のタテボシガイの定着が達成できたと仮定すると、アオコ由来の炭素を全量資化するのにかかる日数は、それぞれ、10日、5日、3日と試算された。したがって、タテボシガイの密度を増強できれば、アオコ抑制に資することができると期待された。 さらに、当初の計画には位置づけられていなかった稚貝の着底状況を調査する手法の検討では、新たにタテボシガイに種特異的な核DNAのITS領域を増幅するプライマーセットを設計した。核DNAマーカーは、従来のミトコンドリアDNAマーカーと比較して、最大で数千倍の環境DNAコピーを定量できることが明らかになり、現場での検出に課題は残されているものの、従来の手法を改善することができた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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