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細胞外膜小胞への新奇タンパク質輸送機構の解明と応用

研究課題

研究課題/領域番号 21J13113
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分38020:応用微生物学関連
研究機関京都大学

研究代表者

釜阪 紘平  京都大学, 化学研究所, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2021-04-28 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード細胞外膜小胞 / 分泌タンパク質 / X線結晶構造解析 / ゼータ電位 / タンパク質輸送 / タンパク質分泌装置 / 莢膜多糖
研究開始時の研究の概要

普遍的に細菌は細胞表層より膜小胞を生産することが知られ、この膜小胞に特定のタンパク質を提示することで、酵素を集積した機能性ナノ粒子、抗原を提示したワクチン、膜環境中で機能する膜タンパク質などの分泌生産系などの開発基盤として応用できる。しかし、従来の細菌では膜小胞の生産量の低さや、夾雑タンパク質が多いことが問題であった。そこで、本研究では、高純度にタンパク質を内包した膜小胞を細胞外に高分泌する新奇細菌を用い、そのタンパク質の膜小胞への輸送機構を解明し、得られた知見に基づいて、膜小胞による新奇タンパク質生産系の開発を目指す。

研究実績の概要

Shewanella vesiculosa HM13 は 約 49 kDa のタンパク質 P49 を主要な積荷とする細胞外膜小胞 (EMV) を生産する。P49 はEMV による新奇タンパク質生産系の開発のためのキャリアとして期待されている。前年度までの研究によって、P49 は II 型輸送装置様分泌装置の働きによって細胞内から汲み出され、その後 Wzx 依存的に合成される EMV の莢膜多糖成分と相互作用することで EMV へと輸送されることが分かった。しかし、依然として生理機能、構造など基本的な情報が不足していることと、融合タンパク質の生産系の構築が難航していることが課題であった。
P49 の C末端領域へ変異を導入する試みによって、C 末領域は P49 の EMV 中での発現に重要であることが判明したが、タグや異種タンパク質の導入に適した部位の特定には至っていない。このためには、X 線結晶構造解析による構造情報の取得が重要である。そこで、 P49 の結晶化条件のスクリーニングを実施した。結果、精製 P49 を再現性良く結晶化する条件を発見するに至った。現在、本結晶を用いて、重原子置換法による位相決定が進行中である。
同時に、P49 の生理機能についても解析を進めた。結果、P49 は EMV のゼータ電位の絶対値を上昇させ、EMV 同士の静電的な反発が強め、EMV の分散性を向上させる機能を持つことが分かった。この分散性の上昇によって、EMV の表面積が増加し、EMV と細菌細胞との相互作用が促進されると考えられた。
本研究によって、P49 の EMV への輸送機構や生理機能が明らかとなり、構造解析への道も拓かれた。融合タンパク質の発現やP49 へのタグ導入に関しては現状難航しているものの、今後の発展の基礎になる成果が得られたと考える。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022 2021 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [国際共同研究] University of Naples “Federico II”(イタリア)

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [雑誌論文] Polysaccharide corona: The acetyl-rich envelope wraps the extracellular membrane vesicles and the cells of Shewanella vesiculosa providing adhesiveness2022

    • 著者名/発表者名
      Casillo Angela、Di Guida Rossella、Cavasso Domenico、Stellavato Antonietta、Rai Diksha、Yokoyama Fumiaki、Kamasaka Kouhei、Kawamoto Jun、Kurihara Tatsuo、Schiraldi Chiara、Kulkarni Suvarn、Paduano Luigi、Corsaro Maria Michela
    • 雑誌名

      Carbohydrate Polymers

      巻: 297 ページ: 120036-120036

    • DOI

      10.1016/j.carbpol.2022.120036

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] Shewanella vesiculosa HM13由来細胞外膜小胞表層タンパク質の生理機能解析2023

    • 著者名/発表者名
      釜阪 紘平、川本 純、小川 拓哉、栗原 達夫
    • 学会等名
      日本農芸化学会2023年度大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] Shewanella vesiculosa HM13 由来細胞外膜小胞の主要積荷タンパク質の生理機能解析2022

    • 著者名/発表者名
      釜阪 紘平, 林 杏亮,川本 純, 小川 拓哉, 栗原 達夫
    • 学会等名
      日本農芸化学会 2022 年度大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] Shewanella vesiculosa HM13 由来細胞外膜小胞への新奇タンパク質輸送機構に関する研究2021

    • 著者名/発表者名
      釜阪 紘平, 都築 大空,川本 純, 今井 友也, 小川 拓哉, 栗原 達夫
    • 学会等名
      日本農芸化学会 関西支部例会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2021-05-27   更新日: 2024-03-26  

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