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緑内障術後の瘢痕化を抑制するナノ粒子点眼薬の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21J13130
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
研究機関東北大学

研究代表者

谷田 恵太  東北大学, 多元物質科学研究所, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2021-04-28 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードナノ粒子点眼薬 / ドラッグデリバリーシステム / プロドラッグ / 緑内障
研究開始時の研究の概要

失明原因第一位である緑内障では眼圧下降治療が行われるが、術部(結膜)の瘢痕化によって眼圧が再上昇してしまう問題点がある。改善策として長期的な瘢痕化抑制薬の投与が挙げられるが、一般的な水溶性薬物は眼のバリア機能により術部への到達を阻まれてしまう。本研究では、眼内移行性が高い薬剤形態であるナノ薬剤に着目し、緑内障術後の瘢痕化を抑制するナノ粒子点眼薬を開発する。具体的には、水溶性薬物であるコルヒチンに対して疎水性置換基を導入した誘導体を合成し、ナノ粒子化を試みる。ナノ粒子の眼内動態および房水中での加水分解性を評価することで、最良な誘導体を決定し、長期的かつ非侵襲的な瘢痕化の抑制を目指す。

研究実績の概要

本年度は、抗炎症作用を有するDexamethasone(DEX)を対象に、疎水性の異なるプロドラッグ分子を多数合成し、作製したナノ粒子点眼薬の加水分解耐性および眼内での薬物放出挙動を明らかにした。作製したナノ粒子はそれぞれ炭素鎖長の異なる直鎖ジカルボン酸をリンカーとして導入したプロドラッグ分子のみで構成されている。ブタ肝臓エステラーゼを用いた加水分解耐性試験では疎水性が低い分子設計ほど加水分解されやすく、リンカーの炭素鎖長の長さが大きく関係していた。
眼内を満たす房水は入れ替わりが激しいため、ナノ粒子点眼薬の設計として、眼内に移行後は容易に加水分解され、薬物を放出することが望ましい。作製したナノ粒子の中で最も加水分解耐性の低い、コハク酸(炭素数4)を介したDEX二量体(DEX-C4-dimer)を実際にラットに点眼し、時間毎に房水を採取した。経時変化に伴いナノ粒子が眼内に移行、加水分解していることが確認され、DEX-C4-dimerが迅速な加水分解により活性本体であるDEXを眼内で放出していることを明らかにした。
以上より、炭素鎖長の異なるリンカーを用いて合成された様々なデキサメタゾン誘導体のナノ粒子は、特に加水分解耐性に大きな差が見られ、設計を工夫することで薬物放出挙動を制御することが可能である。今回の研究成果はDEX二量体に限らず、生体内の中でも加水分解酵素が乏しい眼内で迅速に薬物を放出するナノ粒子点眼薬を設計する際の知見として重要である

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Fabrication of anti-inflammatory nano eye-drops composed of dexamethasone prodrugs2023

    • 著者名/発表者名
      Tanita Keita、Iijima Mai、Koseki Yoshitaka、Sato Kota、Nakazawa Toru、Kasai Hitoshi
    • 雑誌名

      Molecular Crystals and Liquid Crystals

      巻: - 号: 1 ページ: 1-7

    • DOI

      10.1080/15421406.2023.2180212

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] Controlled the pharmacological activity of nano-prodrugs with change prodrug molecular design2021

    • 著者名/発表者名
      Keita Tanita
    • 学会等名
      第6回 FRIS/DIARE Joint Workshop
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

URL: 

公開日: 2021-05-27   更新日: 2024-03-26  

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