研究課題/領域番号 |
21J13351
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分39010:遺伝育種科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
橋本 舜平 名古屋大学, 生物機能開発利用研究センター, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | ソルガム / 雑種強勢 / 超優性遺伝子 / 稈長 / 節間伸長 / バイオマス |
研究開始時の研究の概要 |
超優性遺伝子を活用した新しいゲノム育種の樹立を目指し、超優性遺伝子とその分子遺伝学的メカニズムを明らかする。具体的には、超優性遺伝子候補としてqCL-7b/Dw3とqCL-7a/Dw7a に着目する。遺伝学的にゲノム背景を同質化した分離集団を供試するこ とで、稈長や地上部バイオマスの超優性効果を正しく評価し、その真偽及び分子遺伝学的なメカニズム解明を試みる。
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研究実績の概要 |
本年度はDw3dw3の超優性効果に関する再現性の確認と、Dw7aにおける遺伝的相互作用(エピスタシス)の解析を進めた。Dw3dw3の超優性効果の解析では、昨年度に超優性効果の確認されDw3/dw3分離集団を用いて、再現性の確認実験を行なった。その結果、d/aは1.0となり、集団全体としては超優性を支持する結果とはならなかった。しかし、一部のヘテロ型(Dw3dw3)個体が優性アレルホモ型個体(Dw3Dw3)よりも稈長における高い形質値を示したことを見出した。これらの結果から、Dw3は超優性遺伝子の候補であり、その効果は環境依存的であると結論した。
さらに、昨年度に作成されたSIL-05背景でDw1、Dw3、Dw7aが全てヘテロ型の個体を作出し、後代分離集団を供試した。結果、理論通り、分離した遺伝子型に応じた稈長や節間長が観察された。そして、同じ遺伝的背景で初めて比較可能となったこの試験では、これまで不明だった三つのことを示した。第一に、節間の短縮効果はdw7a、dw3、dw1の順に強いということ。第二に、dw7aは他の矮性遺伝子との相互作用が比較的低く、二重変異体育種が可能であるということ。そして第三に、3つの遺伝子間には、雑種強勢におけるエピスタシス効果が存在する可能性があり、そのうち最も強いのはDw3とDw7aであることである。
加えて、Dw7aについて機能解析の一環として、戻し交雑自殖系統背景でDw7aとdw7aが分離する系統を用いたRNA-seq比較解析も行った。その結果、細胞分裂に関わる遺伝子群が発現変動遺伝子として検出され、解剖学的解析で観察された節間器官における柔組織のセルファイルの乱れと合理性を示した。これらの結果は、転写因子であるDw7aのターゲット遺伝子の探索に向けて重要な知見であると考えられる。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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