研究課題/領域番号 |
21J13359
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
深田 愛乃 慶應義塾大学, 社会学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
900千円 (直接経費: 900千円)
2022年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2021年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 日本教育思想史 / 近代仏教 / 大正新教育 / 宮沢賢治 / 東北農村 / 日蓮主義 / 宗教と教育 / 教育思想史 / 国柱会 / 法華経 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、教育思想史研究の一部において、子どもの個性を重視する大正新教育、大正生命主義、宗教の三者の関係性が着目されつつある。こうした動向の中で、本研究は宮沢賢治(1896-1933)に着眼し、新教育的発想と仏教思想、農学的自然科学観が「生命」及び「個性」概念を介して結びつくことで、賢治特有の教育思想が生まれるという仮説を立て、それを検証することを目的とする。具体的には、賢治における「教育・仏教・農業」に関する実践やテクストを横断的・史学的に調査することで賢治の教育思想を浮かび上がらせ、大正・昭和初期における新教育や近代仏教、農村改良をめぐる思想史的文脈に位置付けることを試みる。
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研究実績の概要 |
本研究は、宮沢賢治における教育・仏教・農業に関する実践やテクストの考察から賢治の「教育思想」を浮き彫りにし、同時代の思想史的文脈に位置づけることを目指すものである。2022年度は、①賢治と大正新教育の思想的関連性と②賢治への近代仏教による影響について調査を進めた。 ①では、第一に岩手県の新聞・雑誌資料の調査を通して、大正新教育を軸とした、花巻高等女学校音楽教師・藤原嘉藤治と賢治の共鳴を描き出すことを試みた。これにより、嘉藤治は近代自然科学による世界の断片化を問題視し、より大きな宇宙生命に根ざした生を強調したこと、賢治と嘉藤治は独特な宇宙=自然観に基づく芸術による人間形成への関心を共有したことを示した。本成果は、2022年度教育史学会大会で発表した。 第二に、賢治における大正新教育と仏教思想の関わりについて、岩手県師範学校附属小学校訓導のキリスト者・佐藤瑞彦との対比を手がかりに探り、両者の生命観とそこから導き出される「個(個性)」の捉え方の共通点と差異を明らかにした。瑞彦が責任ある主体としての人格形成を唱え、他者との社会的関係の中で「個」を捉えた一方で、賢治の個性観は仏教の宇宙論的生命観に基づくものであり、それが自然とともに生きる「農」の道へと進む源泉となった可能性を示した。本成果は、2022年度教育哲学会大会で発表した。 ②では、賢治と法華系在家教団・国柱会における「教育」の相違と重なりについて、国柱会の機関紙を資料として検討し、国柱会の主張では「国体的人格」の育成へ、賢治においては「農」を重視した「地人」の道へと向かう方向性が示されていたことを明らかにした。本成果は、論文「宮沢賢治と国柱会における「教育」―国柱会機関紙『天業民報』『大日本』を資料として」として『哲學』第150集に投稿した。また、賢治の短歌作品に表れた仏教思想を検討し、『評釈 宮沢賢治短歌百選』に原稿を投稿した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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