研究課題/領域番号 |
21J13496
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分01040:思想史関連
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
阿部 晃平 立教大学, 文学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
900千円 (直接経費: 900千円)
2022年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2021年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 学問史 / 哲学史 / 学問分類 / 写本校訂 / 欄外註 / 教育史 / 写本系譜 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、初期中世から盛期中世にいたるヨーロッパ社会の学問観の変遷について、学問/知識の分類方法という視点から分析することを目的としている。その際、とくにこれまでの研究であまり検討されてこなかった未校訂の写本史料も分析対象とし、既存の校訂史料のみに縛られない研究を行う。また、写本内の余白に記されている欄外註釈や、あるいは区分図や知識の擬人化といった図像表現などにも注意を払い、より史料それ自体に根ざした知的営為の解明を志向している。
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研究実績の概要 |
2022年度は引き続き写本の収集を継続しつつ、これまでに集めた写本の分析を、おもに以下の2点から行った。ひとつは、初期中世の多くの写本に見られる学問の「区分図」についてである。前年度より着目していた『ソロモンの哲学の書』については、さらに数点の新たな写本を発見し、文献学的な視点から、複数の写本系統に分岐することだけでなく、数度の「改訂」が為されていることがより具体的に明らかとなった。この改訂においては、テクストの内容が区分図として描き起こされることによって、テクストに縛られることなく、複数の異なる理論が一つに統合されていた。さらに、使用されている語彙や内容の検討から、この史料が従来の研究で言われていたように、12世紀や9世紀に起源をもつものではなく、6世紀後半から7世紀頃まで遡ることを示唆した。このことは、学問史上における古代末期から初期中世にかけての、ある種の暗黒史観を覆しうる可能性をこの史料が秘めていることを意味する。この史料については、批判校訂版を作成する予定である。 もう一つの視点は、「欄外註」である。昨年度にシンポジウム報告を行ったボエティウスの『哲学の慰め』については、より広い時代の写本を分析対象としつつ、欄外註も含めて分析の対象とし、世俗的な「哲学」像が徐々にキリストの神と同一視されていくさまを明らかにした。この研究は2023年度刊行予定の論集に収録が決まっている。さらに、マルティアヌス・カペッラの『フィロロギアとメルクリウスの結婚』にも着目し、複数の校訂版を比較検討しつつ、欄外註が当時の学問観を知るうえで重要な史料となり得ることを指摘した論文を上梓した。その他、しばしば初期中世の写本に挿入されているギリシアの七賢人に関するテクストの校訂版を作成し、その典拠に関する考察を行った。 いずれの成果も、初期中世における学問観を明らかにするうえで重要な知見となるだろう。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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