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濡れた粉体系におけるレオロジーの理論:ミクロとマクロな視点から包括的理解に向けて

研究課題

研究課題/領域番号 21J13720
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分13040:生物物理、化学物理およびソフトマターの物理関連
研究機関大阪大学

研究代表者

吉井 究  大阪大学, 基礎工学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2021-04-28 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード粉体 / レオロジー / ジャミング転移 / 濡れ
研究開始時の研究の概要

乾いた砂と濡れた砂では、その力学的特性が異なることを我々は経験的に知っている。濡れた粉体の理解は理論的に重要なだけでなく、工学応用などにおいても重要な課題であるが、これまでの研究の多くは個別の視点に立脚したものが殆どであった。そこで、本研究では、濡れによる粒子間相互作用を実験との比較を可能な枠組みで粉体シミュレーションに実装し、数値的・理論的手法を用いマクロな濡れた粉体系の力学的特性・応答の理解を目指す。

研究実績の概要

今年度は,濡れに付随した引力を持つ粉体の外力駆動による平行平板中の非一様な粒子流れのジャミング転移とその臨界性について調べた.この研究については大きな進展が見られた.
はじめに,μ-Iレオロジーに基づく連続体解析を実施し,粒子流れの発生する臨界外力及び,流れが発生する際の質量流量に関するスケーリング関係を導出した.加えてそれに対応する数値計算を行い,理論解析から予言されるスケーリング関係の検証を行った.また数値計算については,昨年の研究方策で述べたようにこの粒子流れを調べるためには大規模な粒子を用いた計算が必要になり,並列計算に取り組んだ.初めに粒子間に引力が働かない斥力粒子系について検証を行った.その結果,臨界外力・質量流量に関する系の圧力に関するスケーリング関係が連続体解析と数値計算で良い一致を示した.次に,粒子間に引力相互作用が働く場合についても同様の解析を行ったところ,スケーリング関係が変化することも示し,こちらも粒子シミュレーションで検証している.粒子間に相互作用が斥力の場合については,学会誌に解説記事として寄稿しており,論文投稿の準備も進んでいる.同時に引力相互作用の場合についても論文投稿の準備を行っている.
一方,ジャミング転移より遥かに希薄な粉体系においては,粒子は空間中を自由に漂いガス状に振る舞う.このようなガス状の粉体のレオロジーに関しては,ボルツマン方程式に基づく気体運動論による解析が有効である.そこで今年度,気体運動論を粒子間に濡れに付随した引力が働く場合に拡張し,対応した粒子シミュレーションとの比較を行った.結果として,レオロジーに関して粘性率等が運動論とシミュレーションとのよい一致を示した.この内容はPhys. Fluids誌より発表されている.

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 研究成果

    (15件)

すべて 2023 2022 2021 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 1件)

  • [国際共同研究] University of Erlangen Nuremberg(ドイツ)

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] Rheology of dilute granular gas mixtures where the grains interact via a square shoulder and well potential2023

    • 著者名/発表者名
      Yoshii Kiwamu、Takada Satoshi、Kurosawa Kosuke、Poschel Thorsten
    • 雑誌名

      Physics of Fluids

      巻: 35 号: 1 ページ: 013327-013327

    • DOI

      10.1063/5.0132127

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] 粉体の平面ポアズイユ流れにおけるジャミングの連続体解析2022

    • 著者名/発表者名
      林健太,吉井究,大槻道夫
    • 雑誌名

      ながれ

      巻: 41 ページ: 407-410

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 濡れた粉体の履歴に依存したレオロジー特性2021

    • 著者名/発表者名
      Kiwamu Yoshii, Michio Otsuki,
    • 雑誌名

      交通流と自己駆動粒子系シンポジウム論文集

      巻: 27 ページ: 11-14

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 高膨潤性ゲル粒子からなる粉体ベッド中への液体注入時のパターン遷移2021

    • 著者名/発表者名
      Kojiro Otoguro, Kiwamu Yoshii, and Yutaka Sumino,
    • 雑誌名

      交通流と自己駆動粒子系シンポジウム論文集

      巻: 27 ページ: 7-10

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 電荷を有する希薄粉体ガスのレオロジー2022

    • 著者名/発表者名
      吉井究,髙田智史,黒澤耕介,Thorsten Poschel
    • 学会等名
      日本物理学会 2023年春季大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 3次元流路内の粉体ポアズイユ流れにおけるジャミング2022

    • 著者名/発表者名
      吉井究,大槻道夫
    • 学会等名
      日本機械学会 関西支部第98期定時総会講演会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 3次元流路内のアモルファス粒子流れにおけるジャミング2022

    • 著者名/発表者名
      吉井究,大槻道夫
    • 学会等名
      第36回数値流体力学シンポジウム
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 粉体の平面ポアズイユ流れにおけるジャミングの連続体解析2022

    • 著者名/発表者名
      林健太,吉井究,大槻道夫
    • 学会等名
      日本流体力学会 2022年会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 粉体の平面ポアズイユ流れにおけるジャミングと臨界スケーリング2022

    • 著者名/発表者名
      林健太,吉井究,大槻道夫
    • 学会等名
      日本物理学会 2022年秋季大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 粉体系における固化と流動の転移:引力の影響2022

    • 著者名/発表者名
      吉井究,大槻道夫
    • 学会等名
      日本物理学会 2022年秋季大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] Pattern formation during fluid injection into highly water absorbent granular media2022

    • 著者名/発表者名
      Kojiro Otoguro, Kiwamu Yoshii, and Yutaka Sumino
    • 学会等名
      International Joint Workshop on Slow-to-Fast Earthquakes 2022
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 高吸水性ゲル粒子への液体注入における流動パターン遷移2021

    • 著者名/発表者名
      乙黒康次郎, 吉井究, 住野豊,
    • 学会等名
      日本物理学会 2022年年次大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 定常せん断下での濡れた高密度粉体系のレオロジー特性2021

    • 著者名/発表者名
      吉井究, 大槻道夫,
    • 学会等名
      日本物理学会 2022年年次大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 引力せん断粉体系における剛性率2021

    • 著者名/発表者名
      吉井究, 大槻道夫,
    • 学会等名
      日本物理学会 2021年秋季大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2021-05-27   更新日: 2024-03-26  

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