研究課題
特別研究員奨励費
太陽フレアは、太陽の外層大気であるコロナに蓄積された磁気エネルギーが突発的に解放される爆発現象である。フレアは、コロナ中の捻れた磁力線構造、フラックスロープの噴出が駆動する。ゆえに、フレア発生機構の解明には、フラックスロープの形成過程と噴出に至る不安定化メカニズムを理解することが重要となる。本研究では、フラックスロープに支えられた低温高密プラズマ雲、フィラメント磁場のダイナミクスを直接観測から診断し、その力学非平衡化過程を世界で初めて観測的に明らかにする。さらに、3次元コロナ磁場の数値モデリングを行い、観測フィラメント磁場との比較および、磁気流体不安定評価も行う。
太陽フレアは、太陽の外層大気であるコロナに蓄積された大量の磁気自由エネルギーが約30分で突発的に解放される爆発現象である。太陽フレアは、コロナ中の 捻れた磁力線構造であるフラックスロープの噴出が駆動することが明らかになっている。ゆえに、フレア発生機構の解明には、フラックスロープの形成過程と噴 出に至る不安定化メカニズムを理解することが重要となる。本研究は、太陽フレアの発生機構の解明を目的とし、数値的及び観測的なアプローチから研究を遂行した。前者については太陽フレアに関わるフラックスロープの加速メカニズムについて定量的な調査を行った。その結果、先行研究で加速メカニズムの候補とされてきた磁気流体不安定性の寄与を検証しただけでなく、磁気リコネクションに伴う局所的な磁気圧及び磁気張力の増大によるフラックスロープ加速モデルを提案した。また、後者については前年度までに開発を進めてきた京都大学飛騨天文台のドームレス太陽望遠鏡近赤外偏光分光観測装置を用いた光球と彩層に感度をもつ近赤外戦領域の複数のスペクトルの同時観測を行った。解析の結果、フラックスロープの磁力線構造を決定する磁場強度と磁場配位について異なる複数の高度の磁場情報の同時診断から観測的に制限を加えることに成功した。両者とも研究成果は、複数の国内外の研究会にて報告を行っただけでなく査読論文として受理された。また、以上の内容をまとめて博士学位論文とし、学位審査に通過した。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 2件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (14件) (うち国際学会 4件、 招待講演 1件)
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