• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

幅広いエネルギー範囲における太陽フレアとコロナ加熱の関係の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21J14228
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分17010:宇宙惑星科学関連
研究機関名古屋大学

研究代表者

河合 敏輝  名古屋大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2021-04-28 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2021年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード太陽物理学 / フレア / コロナ
研究開始時の研究の概要

約6,000度の太陽表面に対して、上空の希薄な大気であるコロナは、100万度を超える高温となっているが、どのようなメカニズムでコロナがこのような高温状態まで加熱されているかは明らかでない。これはコロナ加熱問題と呼ばれ、宇宙物理学における最大の未解決問題の一つである。先行研究から、微小な爆発現象 (ナノフレア) が、コロナ加熱問題を説明する現象の一つとされている。そこで、大規模なものから微小なものまで幅広いエネルギー範囲においてフレアの発生頻度分布を統一的に求め、ナノフレアのコロナ加熱への寄与を評価すると共に、微小フレアと大規模フレアの相違を明らかにする。

研究実績の概要

太陽コロナの加熱機構を理解するためには、微小なエネルギー解放現象 (ナノフレア) の寄与を導出する必要がある。そのためには、太陽フレアのエネルギーごとの発生頻度分布の傾き (べき乗則指数) が重要な指標となる。先行研究には以下の問題点がある。
まず、様々な加熱イベントに関する流体シミュレーションを行い、遺伝的アルゴリズムを使って観測結果を再現する最適なナノフレアの組み合わせを求めた。この手法は、ナノフレアで加熱されるコロナプラズマの物理過程と共に、多波長観測結果を総合的に考慮することにより、観測画像の空間分解能より小さな構造まで再現できる新しい手法である。
次に、活動領域における個々の増光現象における熱的エネルギー、非熱的エネルギー、運動エネルギーへの分配率を、分光撮像観測データより導出した。結果として、増光現象において解放される非熱的エネルギーと運動エネルギーは、それぞれ熱エネルギーの変化量のそれぞれ10 -100% と 0.1 - 1% 程度となることを確認した。
最後に、べき乗則指数の様々な太陽パラメータへの依存性を調査した。その結果、(1) 太陽のべき乗則指数の経年変化は太陽活動度に対して負の相関を示す、(2) 活動領域におけるべき乗則指数は静穏領域よりも小さい、(3) べき乗則指数はほとんど変化しないことをそれぞれ見出した。
以上の結果から、ナノフレアの活動領域加熱への寄与を定量的に評価した結果、検出されたイベントによる寄与は最大で必要量の 2% 程度であることを明らかにした。Petschek型磁気再結合の散逸エネルギーのScaling law および自己組織化臨界現象から理論的に導出されるべき乗則指数との比較を通して、残りのエネルギーは主に粒状斑規模の加熱現象によって供給される必要があることを示した。

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

報告書

(1件)
  • 2021 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The Energy Conversion Rate of an Active Region Transient Brightening Estimated by Hinode Spectroscopic Observations2021

    • 著者名/発表者名
      Kawai Toshiki、Imada Shinsuke
    • 雑誌名

      The Astrophysical Journal

      巻: 918 号: 2 ページ: 51-51

    • DOI

      10.3847/1538-4357/ac09eb

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] Contribution of small-scale flares to coronal heating estimated by a spectroscopic observation of Hinode.2021

    • 著者名/発表者名
      Toshiki Kawai, Shinsuke Imada
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合大会2021
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

URL: 

公開日: 2021-05-27   更新日: 2024-03-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi