研究課題/領域番号 |
21J14346
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
杉山 博信 東京工業大学, 物質理工学院, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | メタノール合成 / 二酸化炭素還元 / 金属間化合物 / 触媒 / 低温 / 室温 |
研究開始時の研究の概要 |
二酸化炭素の資源利用が待望される昨今、多様な化成品の原料となるメタノールへと変換する技術は特に注目されている。この変換作業を省エネルギー化する上では、より低温で作動する触媒が望ましい。本研究では、金属間化合物中の“負電荷を持つ水素”に着目し、これを反応に参加させることで低温メタノール合成の実現を目指す。はじめに、触媒候補のスクリーニングを行うとともに、本アプローチの有効性を精査する。有効性が確認された場合には、実験と計算の双方から反応機構の解明に取り組み、触媒設計の指針を見出す。金属間化合物を基軸とした新規触媒候補となり得る物質群を提案し、触媒化学に新たな視座を提供する。
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研究実績の概要 |
メタノールは主にC1化学の原料として用いられ、エネルギーキャリアとしても注目されている。また近年では、カーボンニュートラルの実現に向け、CO2を資源利用する機運が高まっている。こうした背景から、本課題ではCO2からのメタノールへの変換をより温和な条件(低温・低圧)で行うための触媒開発を目的としている。 昨年度は金属間化合物を中心に触媒探索を行い、Pd2Mo3N合成時に不純物として生成する不明相が低温でメタノール合成活性を有することを確認した。そこで、本年度は上記不明相の同定をターゲットとし、その組成分析とより詳細な触媒活性を調査した。原料中のPd/Mo比と合成条件を最適化し、不明相をほぼ単相で得ることに成功した。単相試料のXRDから不明相はhcp構造をとることが明らかとなり、STEM観察からMoとPdが交互に積層する金属間化合物であることがわかった。さらに、EPMAやTPD等による組成分析からPdMo金属間化合物が微量のアニオン(N,O)を含み、このアニオン種が相の安定に寄与していることが分かった。PdMo触媒はCO2水素化によるメタノール合成反応を著しく促進し、Pd触媒が活性を示さない常圧・100 ℃の温和な条件下でも、100時間以上にわたりメタノールを生成した。さらに、加圧によりPdMo触媒の活性は向上し、0.9 MPaの条件下では室温(25 ℃)でのメタノール合成を達成した。これらの低温活性に対する負電荷水素の寄与の確証を得るまでには至らなかったが、PdMo触媒上では水素のヘテロリティック解離が起こり、負電荷水素が反応に関与している可能性がある。この成果はCO2の活性化サイト(Mo)とH2の活性化サイト(Pd)が隣接していることの重要性を示唆しており、今後の触媒設計指針となり得るとともに、これまで報告例がほとんどない室温でのメタノール合成を実現した点で大いに意義がある。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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