研究課題/領域番号 |
21J14402
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分39040:植物保護科学関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
三川 裕也 東京農工大学, 大学院連合農学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | カブリダニ / ミヤコカブリダニ / 生物的防除 / ハダニ / ケナガカブリダニ / 薬剤抵抗性 |
研究開始時の研究の概要 |
ハダニは果樹を含む様々な作物を加害する害虫で、薬剤抵抗性が問題となっている。近年、ハダニ管理における薬剤への依存度を軽減するために、天敵であるカブリダニの利用が注目されている。カブリダニを主体としたハダニ管理体系においても、薬剤の補助的な使用は防除効果を安定させるために必要であるが、天敵に影響の少ない薬剤の種類は非常に限られている。薬剤抵抗性のカブリダニを利用できれば、様々な薬剤との併用が可能となり、効率の良いハダニ管理体系を構築できると考えられる。本研究では、薬剤抵抗性カブリダニ系統を確立し、抵抗性因子を分子レベルで明らかにした上で、果樹園におけるハダニ密度抑制効果を検証する。
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研究実績の概要 |
本研究ではまず、カブリダニ類によるハダニ密度抑制効果に影響を及ぼす要因を明らかにするため、2019年から2021年にかけて温室ニホンナシ圃場にミヤコカブリダニ製剤を設置し、製剤と土着のミヤコカブリダニ及びナミハダニの動態を調査樹毎にモニターした。カブリダニ種同定とそれに続く製剤と土着のミヤコカブリダニの識別は、著者らの開発したPCRとマイクロサテライトマーカーを用いた手法によって行った。その結果、2019年及び2020年ではナミハダニの初期発生を抑制することができた。しかし、2021年では製剤設置日の前後に病害を防除することを目的として散布された殺菌剤(ベノミル)によってミヤコカブリダニが十分に効果を発揮できなかったため、ナミハダニの初期発生を防除できなかった可能性を見出した。また、各年における調査樹毎の動態解析の結果、盛夏時にナミハダニの発生量に対して十分量のカブリダニ類の発生が見られた調査樹とそうでない調査樹が存在することが明らかとなった。十分量のカブリダニ類の発生が見られない要因としては、温室内の微気候が関与していることが明らかとなった。 次いで、宇都宮大学農学部附属農場の露地ニホンナシ圃場において、ミヤコカブリダニ製剤を設置し、上記手法を用いて製剤由来ミヤコカブリダニがナシ葉に到達するまでの期間とその後の水平棚を通じた隣接するナシ樹への分散について調査した。その結果、ミヤコカブリダニ製剤がナシ葉に到達するまでには13~19日かかることが明らかとなった。また、製剤由来のミヤコカブリダニは基本的に製剤を設置したナシ樹においてハダニ密度抑制効果を発揮し、隣接するナシ樹に分散する可能性は低いことが明らかとなった。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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