研究課題/領域番号 |
21J14541
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
王 令薇 京都大学, 教育学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2022年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2021年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 社会教育 / テレビ教育 / 上演論 / 地域社会 / 青少年育成 / 日本放送協会 / 公共性 / メディア史 / ゆとり教育 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、NHK教育番組『中学生日記』(1972~2011年度)を通じて成立した合意形成の社会空間の変容に着目し、「ゆとり教育」の理念がなぜ、どのように1990 年代に「国民的な合意」と見なされるようになったのかというプロセスを、メディア、学校と地域などの複数の主体の相互関係の中で解明することにある。『中学生日記』の長年にわたる人気を支えた、学校と地域とメディアとの複雑な関係を浮上させるために、「少年の主張」全国大会およびその愛知県大会、さらに放送教育運動における中学校教員の役割にも着目する。
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研究実績の概要 |
2022年度は、その前身番組や放送児童劇団の歴史をも含む『中学生日記』のメディア史をテーマに博士学位申請論文を執筆し、全体の問題提起と理論的枠組みの見直しや、すでに入手した資料の再整理を進めてきた。 同論文では、日本のテレビにおいて「普通」の中学生の「日常」を中継する社会教育番組NHK『中学生日記』に与えられた教育的意義、およびこうした試みの役割についてD・マキャーネルの「演出された真正性」(staged authenticity)の視点からの検討を試みた。 具体的に、先行研究においてNHK『中学生日記』の内容は「リアルな中学生の姿のありのままの反映」として簡単に片付けられてきたが、私の研究は、何が「リアル」なのか、その「リアル」にどのような価値観が反映されていたのかを問う視点に立ち、同番組が映し出した中学生像や、制作者の意図、それに対する同時代の社会的評価を、1962~1983年度、1984~2002年度、2003~2011年度の3つの時期に分けて考察することで、同時代の人々が「中学生の日常」に追い求めようとした/生徒たちが演じた真正性の内実を、自主性のある個人の姿として明らかにした。 今年の研究計画は、おおむね順調に進展している。NHK名古屋放送児童劇団における社会教育に関する研究は、2022年6月に行われた日本コミュニケーション学会第51回年次大会および、IAMCR Conference 2022のHistory Sectionで発表した。博士学位申請論文を提出してから、同研究を整理して2023年の春までに学会誌に投稿したいと考えている。 また、「演出された真正性」の視点から「リアル」を構築する『中学生日記』の形式を検討した論文「テレビの/に映った「裏領域」をめぐって:NHK『中学生日記』のメディア論」が『日本コミュニケーション研究』第52巻第1号に掲載されることが決まった。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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