研究課題/領域番号 |
21J14804
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
池田 侑平 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 超伝導 / 超伝導電流 / ヘリカル超伝導 / 超伝導ダイオード効果 / エキゾチック超伝導 / スピン軌道相互作用 / 非相反応答 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,凝縮系物理学において超伝導体の機能性が再注目されている.微細加工技術の爆発的な発展によって多彩な試料作成が可能となったためである.一方で空間反転対称性の破れは,スピントロクス,トポロジカル量子相,非相反応答など物性物理学における多くの興味深い現象で重要な役割を持つ.これらの統合領域では非相反な超伝導臨界電流の報告例が示すように,新たな学理と機能性の獲得が期待される.本研究では,空間反転対称性の破れた超伝導における輸送現象を現象論と微視的理論の双方から理解・解明することを目的とし,得られた知見を従来の超伝導研究の成果と組み合わせて応用することで、新奇輸送現象の探求を行う.
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研究実績の概要 |
昨年度は内因的対破壊機構における超伝導ダイオード効果について非相反臨界電流の符号反転領域の存在に加え、符号反転とヘリカル超伝導との関連性を明らかにした。超伝導ダイオード効果の実現は超伝導を用いた省電力論理回路といった応用や、符号反転とヘリカル超伝導との対応からその実験プローブとしても期待されるが、実際のデバイスでは不純物の存在が不可避であり、不純物効果の理論的扱いは重要であると考えられる。最終年度である本年度は、そうした内因的対破壊機構による超伝導ダイオード効果に与える不純物の影響を明らかにすること目的とし、微視的計算による理論研究を行なった。ここでは超伝導ダイオードにおける内因的対破壊機構とはクーパー対が獲得する運動エネルギーが、対凝縮によるエネルギー利得を上回ることにより超伝導が壊れる機構を指している。 理論解析の結果以下の三つの重要な点が解明された、それはi)超伝導ダイオード効果における符号反転が弱い不純物ポテンシャル影響下においても抑制される点、ii)超伝導ダイオード効果の磁場に対するピーク位置がヘリカルクロスオーバーの前兆を捉えている点、そしてiii)超伝導ダイオードの能率が弱い不純物ポテンシャル下で向上するという点である。 以上の成果について2件のポスター発表を行い、成果をまとめた論文はPhysical Review B誌に投稿中である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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