研究課題/領域番号 |
21J14927
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分45030:多様性生物学および分類学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
仲井 大智 (2021) 名古屋大学, 環境学研究科, 特別研究員(DC2)
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特別研究員 |
仲井 大智 (2022) 名古屋大学, 環境学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 機能形態学 / 骨組織学 / 生体材料 / 古脊椎動物学 / 歩行様式 / 運動機能 / 地表性 / 樹上性 / 古生物学 / 運動機能の復元 / 脊椎動物 |
研究開始時の研究の概要 |
哺乳類の骨は,外力の力学的刺激に応答し,最小限の材料で堅牢性が高くなる形態へ再構築する性質をもつ.この性質を応用できれば,外力の起因となる運動様式・姿勢の多様性,及び獲得の進化的起源を,絶滅哺乳類の化石骨から復元できると期待される.本研究では,現生哺乳類の運動,及び姿勢と,骨組織形態を結びつける新指標を開発することを目的とし,絶滅哺乳類の運動,及び姿勢の復元案の提唱を目指す.特に本研究課題では,骨格外部形態からの復元が困難であった,(1)登攀能力(樹上性/地表性),(2)歩行様式(蹠行性/趾行性/蹄行性)について,骨組織形態に着目した判別法を開発する.
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研究実績の概要 |
骨格形態と生態は密接に関係しているが、骨は外力の力学的刺激に応答しながら再構築される。この性質を応用できれば、外力の起因となる運動様式・姿勢の多様性、及び獲得の進化的起源を、絶滅哺乳類の化石骨から復元できると期待される。本研究では、骨組織構造から運動との関係性を結び付けるため、現生哺乳類を対象に骨組織微細構造を観察した。 本計画で新たに提唱した薄片作成法により、骨薄片を再作成することにより、骨組織形態(血管孔の分布・コラーゲン線維配向パターン)が明瞭化となった。そのため、骨組織形態の画像解析が可能となったため、それぞれの定量化と種間・骨格部位間比較を行った。 従来のコラーゲン線維配向パターンはごく限られた種間の骨薄片画像からの比較となっていた。本研究では多種多様な動物種の四肢骨を網羅的に解析し、さらに配向分布・パターンを数値化し比較する投影法を開発したことにより、コラーゲン線維配向の性質や、運動パターン(地表/樹上/ぶら下がり)との関係性をより理解しやすくなった。 さらに、ぶら下がり運動を採用するナマケモノの骨組織形態を上記で得られた投影法に加えて、電子顕微鏡や蛍光顕微鏡で観察した。結果、ぶら下がり適応により、骨にダメージが生じやすい骨組織形態をもつ一方で、ダメージを最小限に抑えながら常に修復し、堅牢性を維持する機能をもつことが明らかとなった。 さらに、前足が過外転型姿勢を採用しているモグラ類では、肩甲骨に体重支持機能を消失していることも、コラーゲン線維の定量的比較法を取得したことにより、新たに明示することが可能となった。 先行研究では骨組織形態は成長や代謝の指標として注目されてきたが、本研究により、骨組織形態の力学機能的側面からの多様性の説明が可能となり、動物の運動獲得史や絶滅動物の生態の復元に貢献することが期待される。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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