研究課題/領域番号 |
21J15348
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分41040:農業環境工学および農業情報工学関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
石井 順恵 東京農工大学, 大学院連合農学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | ラフ集合理論 / 土地被覆分類 / 機械学習 / 教師データ自動生成 / グレード付きラフ集合 / 地上検証データ |
研究開始時の研究の概要 |
土地被覆分類図は、気候変動の評価、将来予測に向けた土地利用変化の分析など様々な目的で用いることが期待されている。一方で、現状の土地被覆分類図は要求精度を満たしていないことも多く、実際には使用できないこともある。また、土地被覆分類図を作成する際には教師データや検証データの作成労力が大きいなどの問題もある。 本研究では、上記のような問題を解決するために高精度土地被覆分類システムを開発することを目的とする。このシステムでは、(1)分類器を改良し、(2)検証データの質を保証しつつ、(3)教師・検証データの作成労力ひいては土地被覆分類図の作成労力を可能な限り減らすことを目指す。
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研究実績の概要 |
当初の計画ではGRS(Grade-added Rough Sets)分類器の改良を行う予定であったが、研究を進める中でGRS分類器のベースとなっているGRS理論が不完全であるという知見が得られた。 従って、GRSの未分類や不自然な分類などの問題を克服するためにはまずはGRS理論を含めて説明可能な新しい理論を構築することが得策と結論付けた。そこで、新たにDNRS(Directional Neighborhood Rough Set)という理論を構築し、これによってGRS理論も説明可能であることを示した。さらに、この理論に基づきDNRS分類器のアルゴリズムの開発を行った。このアルゴリズムでは当初から目的としていた確実性の近似である下近似と可能性の近似である上近似の両方の概念を導入することができた。また、機械学習のベンチマークデータセットを用いてDNRS分類器がGRS分類器の問題を克服した上で精度が向上することを実証した。その後、DNRS分類器を衛星画像から作成する土地被覆分類にも適用し、既存の分類器とは異なる性質であることが確認された。DNRS分類器は理論的に構築されたものであるため、今後更なる発展が望める。 また、教師データの自動生成については、既存の地図を複数のデータセットに分割しそれぞれ教師データとして学習させ、どのデータセットを使って学習させても土地被覆分類図の分類結果が一致するピクセルのみを信頼性の高い教師データとして採用する方法を提案した。ただし課題も残されている。本研究の最終的な目的は土地被覆分類のシステム化であったが、最初に記述した通り研究を進めるために新たな理論構築の必要性が生じ時間を要した。その影響でシステム化のための個々のステップは構築できたものの、それらを組み合わせて一連の流れとして処理するには至らなかったため引き続き実施する予定である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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