研究課題/領域番号 |
21J15746
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
鈴木 隆平 名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2022年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 有機化学 / 水素原子移動反応 / 有機分子触媒 / 水素原子移動 / 有機光反応 |
研究開始時の研究の概要 |
もし、あらゆる分子の任意のC-H結合を選択的に切断し、新しい結合を作ることができれば、分子の形を意のままに組み換えていくことができる。本研究では、水素原子移動反応と呼ばれる、C-H結合を直接活性化可能な化学反応を利用して位置選択的な分子変換反応の開発を行う。特に、既存の合成化学技術では実現困難な分子の末端C-H結合の選択的変換反応に狙いをさだめ、その実現に資する水素原子移動触媒を創製する。
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研究実績の概要 |
本研究では、水素原子移動を介した炭素-水素結合の選択的官能基化反応の開拓を目的とし、さらに、その実現に資する新規水素原子移動触媒の開発を行った。まず、当研究室で開発したN-ベンゾイルトリアゾリウムアミデートを水素原子移動触媒とし、光触媒との協奏作用により、ベンジルフルオリドのベンジル位選択的アルキル化反応を達成した。本反応は、多様なベンジルフルオリド類に対して有効であることを確認している。本反応に続くフッ素原子の置換反応により、ベンジルフルオリドを出発原料とした二官能基化反応を実現可能であり、複雑骨格を有する分子の合成に適用可能である。続いて、より高い活性を有する水素原子移動触媒の開発を目指し、トリアゾリウムアミデートの窒素原子上の電子求引基をホスフィニル基へと変更した、N-ホスフィニルトリアゾリウムアミデートを創製した。本触媒が、シクロヘキサンなどの単純アルカン類の炭素-水素結合に対して、ベンゾイル基を有する触媒よりも高い触媒活性を有することを明らかにした。さらに単純アルカン類のみならず、ヘテロ原子隣接位やアルデヒドの炭素-水素結合選択的官能基化にも適用可能であることを明らかにした。以上、水素原子移動反応において重大な課題となる選択性に関し、位置選択的な官能基化を可能としつつ、高活性な触媒分子を創製することに成功した。本研究は、水素原子移動反応の適用性の拡大につながり、複雑骨格の構築に大きな進歩をもたらすと考えている。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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