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エボラウイルス全種に対する交差中和抗体を用いたエボラ出血熱の治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21J22111
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分42020:獣医学関連
研究機関北海道大学

研究代表者

高橋 侑嗣  北海道大学, 国際感染症学院, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2021-04-28 – 2024-03-31
研究課題ステータス 採択後辞退 (2022年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2022年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2021年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードエボラウイルス / 中和抗体 / 抗体薬 / リコンビナント抗体
研究開始時の研究の概要

フィロウイルス科に属するエボラウイルスはヒトを含む霊長類にエボラウイルス感染症(EVD)を引き起こす。近年西アフリカならびにコンゴ民主共和国で流行しているザイール種を含む4種類が過去アフリカ諸国を中心に散発的な流行を起こしている。現在EVDの治療薬は、ザイール種に対する抗体医薬しか存在しないため、本研究ではエボラウイルス複数種に対する交差中和抗体を用いた新たな抗体薬の開発を目指す。

研究実績の概要

フィロウイルス科に属するエボラウイルスは、ヒトを含む霊長類に重篤な出血熱を引き起こす。エボラウイルス属には、ザイール種、スーダン種、ブンディブギョ種、タイフォレスト種、レストン種およびボンバリ種の6種が報告されている。レストン種以外はそれぞれアフリカ諸国で散発的な流行を引き起こしている。現在、2種類の中和抗体剤がエボラ出血熱に対する治療薬として承認されているが、ザイール種以外の5種に対して効果が期待できず、汎用性の高い治療法が求められる。本研究ではエボラウイルス複数種に対する交差中和抗体を作製し、新たな治療薬を開発することが目的とする。
2021年度では、BALB/cマウスにエボラウイルスのウイルス様粒子(VLPs)を抗原として免疫して、エボラウイルス複数種に対する交差中和抗体の作製を試みた。
エボラウイルス、ザイール種(EBOV)ならびにスーダン種(SUDV)のVLPsを免疫源としてマウスに接種した。結果、EBOV,SUDV両種に交差中和活性を示す抗体は得られなかったが、SUDVに対して強い中和活性を示す中和抗体を産生する6種類のハイブリドーマ候補が得られた。今後それぞれのハイブリドーマ候補の上清から中和抗体を精製し、SUDVに対するIC50を測定する。また、リコンビナント抗体の一種であるbispecific抗体を用いて2種類の異なる中和活性を示す中和抗体を組み合わせて、エボラウイルス複数種に対する交差中和抗体の作製を新たに行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2021年度に実施したマウス実験で、複数のエボラウイスる種に対する交差性中和抗体が得られなかった為、計画を一部変更して今回のマウス実験で得られた抗スーダン種エボラウイルス(SUDV)中和抗体ならびに本研究室で過去に得られたエボラウイルスに対する中和抗体を用いてbispecific抗体の作製を試みる。

今後の研究の推進方策

本年度のマウス免疫実験にて得られたスーダン種(SUDV)GPに対する中和抗体を産生するハイブリドーマを用いて、各中和抗体のIC50価測定ならびにエピトープ決定を行う。抗SUDV中和抗体の中でIC価、エピトープを考慮して、bispecific抗体の候補とする。また、抗SUDV中和抗体と併用する中和抗体として、研究室で過去に得られた抗エボラウイルス中和抗体候補の中から、IC価の低い抗体、エボラウイルス複数種に対する交差性を有する抗体、ならびに候補抗体同士のエピトープが異なるような組み合わせを選出する。研究室に既に存在する抗体発現プラスミドを用いて、抗体重鎖にアミノ酸変異を挿入する、または軽鎖、重鎖間の部分的な順序を組み換えることでbispecific抗体発現プラスミドを作出する。
上記で選出された異なる2種類の中和抗体の可変部領域遺伝子配列をbispecific抗体に組み込んで、タンパク質発現系培養細胞を用いてbispecific抗体の発現、産生、ならびに精製を行う。精製したbispecific抗体を用いてエボラウイルス各種に対するIC50価、交差性、結合力を元の中和抗体それぞれと比較する。

報告書

(1件)
  • 2021 実績報告書

URL: 

公開日: 2021-05-27   更新日: 2024-03-26  

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