研究課題/領域番号 |
21K00074
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01030:宗教学関連
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研究機関 | 皇學館大学 |
研究代表者 |
佐野 真人 皇學館大学, 研究開発推進センター, 准教授 (60586098)
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研究分担者 |
塩川 哲朗 皇學館大学, 研究開発推進センター, 准教授 (70824530)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 伊勢神宮 / 延暦儀式帳 / 式年遷宮 / 神宝 / 藤原貞幹 / 北川政方 / 神宮文庫 |
研究開始時の研究の概要 |
『延暦儀式帳』の訓読・注釈の前提となる基礎的な作業として、伊勢神宮に関する未公刊の考証学の研究成果を収集し、集成する。これは最終目標である『延暦儀式帳』注釈書の作成には必要不可欠なものであるが、それに留まらず、これまでの神宮における学問の伝統と、その研究成果を継承した伊勢神宮研究に関する基本史料集を学界に提供することである。
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研究実績の概要 |
古代における神宮の実態を明らかにするための基本文献は、『延暦儀式帳』と『延喜伊勢大神宮式』であることは周知の通りである。『延喜伊勢大神宮式』は、虎尾俊哉編『延喜式上』(集英社、2000年)に収録され、詳細な注釈によって、『延喜式』段階における神宮の様子を窺い知ることができる。しかし、『延喜式』は朝廷の立法であるがゆえに、朝廷が関わる事柄のみしか記載されておらず、在地における実態を窺い知るためには『延暦儀式帳』の記載内容が重要な位置を占めることとなる。 最終年度には、『延暦儀式帳』の研究史を整理したことによって、古くは成立論やその伝来について研究の中心であったが、その議論が落ち着くと、各研究者の様々な視点からの研究が進み、『儀式帳』研究は細分化していったことが確認できたが、その内容は、『儀式帳』の内容を延暦における故事として引用するにとどまるものが多く、その内容を詳細に分析して延暦の頃の実態を明らかする研究は、未だ少ない状況にある。これは偏に『儀式帳』の本文研究が近世期の段階から進展することなく、近代以降、今日に至ってもなお、『延喜伊勢大神宮式』のような本文研究に基づいた注釈書が存在しないという大きな問題があることの実態を窺い知れた。 『延暦儀式帳』の校訂本は『神道大系』が最も新しいものではあるが、これ1978年の刊行であり、今日から見れば40年以上も前の研究成果となり今後は、これまでの校訂の成果に基づいた本文研究を加速させ、今日の学問水準に合わせた『延暦儀式帳』の注釈を斯界に提供する必要があるといえる。 『延暦儀式帳』の注釈書編纂のための基礎研究として、『伊勢神宮未公刊資料集(文献篇)』『同(絵図篇)』を発行することができ、近世期の儀式帳研究の様相の一部を明らかにすることができた。
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