研究課題/領域番号 |
21K00079
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01030:宗教学関連
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研究機関 | 高野山大学 |
研究代表者 |
松長 潤慶 高野山大学, 文学部, 教授(移行) (90768897)
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研究分担者 |
加納 和雄 駒澤大学, 仏教学部, 准教授 (00509523)
櫻木 潤 高野山大学, 文学部, 准教授(移行) (10454604)
那須 真裕美 種智院大学, 人文学部, 講師(移行) (40424973)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | インドネシア / インド / 密教 / 金剛頂経 / バリ島 / ジャワ島 / 曼荼羅 / バングラデシュ / 東インド / バングラディシュ / オランダ |
研究開始時の研究の概要 |
近年、インド密教については、文献・遺品・遺構などの各種資料に基づいた研究が着実に加速している。一方、インドと文化的に密接な関係を持つ海洋・島嶼地域には、8世紀から14世紀における仏教関連資料が多数遺存しているものの、これらの総合的・包括的な分析研究はいまだ端緒を開いたところである。本研究は、これまでに蓄積してきた研究成果を踏まえ、未整理・未分析の資料を詳細に分析することで、海洋交易路の重要な中継点であるインドネシアで展開した仏教の思想的・歴史的意義を明確にする。
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研究実績の概要 |
本研究は、インドネシア島嶼部に現存する密教系仏教の出土遺品・文献資料の総合的分析を深めることで、当該地域における仏教形態を解明することを目的とする。 平成 29~31 年度調査研究では、これまで十全の資料収集がなされなかった密教法具やヒンドゥー教・仏教関係の儀軌、金属板に刻された経典や簡易に制作できる小型泥塔なども含む独自の包括的な調査・検証に注力し、かつバリ島諸寺院に伝存する文献資料の全容把握と主要経論の解読に努めることで、インド仏教とは明確に異なった諸相を持つことが確認でた。だが、調査研究を進める中で、所蔵機関・所蔵者が把握していない資料の存在や、これまでに収集・報告された内容についても比定に不備がある例に少なからず直面した。したがって、本研究ではこれらの未調査・未検証の資料を、平成 29~31 年度調査研究の成果と併せて総合的に分析し、インドネシア島嶼部における密教系仏教の全容を解明する。 令和5年度末までに予定していたデータの入力作業(327データ)を終了し、現在は入力済みのデータの分類・整理作業を実施している。また今年度中に研究機関のサーバーにデータをリンクさせる予定である。今後はインドネシア国立中央博物館との研究協力をさらに進め、双方でのデータ共有も視野に入れ、さらなる協力体制を構築していく予定である。 さらに、研究公開の一環として、インドネシアとの国際協力をさらに進めるべく、4月1日に奈良国立博物館にてインドネシアの研究員4名を招待し国際研究会を実施した。また、4月13日~6月9日まで実施される奈良国立博物館の特別展「空海 密教のルーツとマンダラ世界」に研究対象であるガンジュク出土のマンダラ尊像群を出展し、展示方法等に関して学術連携を行った。5月23日には、奈良国立博物館において密教のルーツをテーマとする公開シンポジウムを実施し、さらなる情報公開を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
対象データの入力作業は概ね順調に進んでいるものの、入力したデータとインドネシア国立中央博物館所蔵のデータとの照合を含めたデータの分類・整理に時間を要している。また、資料の公開のための準備作業、および研究内容に関する公開シンポジウムを最終年度となる今年度に予定している。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、入力済みのデータとインドネシア国立中央博物館所蔵のデータとの照合を含めたデータの分類・整理を実施する。また、資料の公開のための準備作業、および研究内容に関する公開シンポジウムを実施する。
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