研究課題/領域番号 |
21K00082
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01040:思想史関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
崎山 直樹 千葉大学, 大学院国際学術研究院, 准教授 (10513088)
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研究分担者 |
小田川 大典 岡山大学, 社会文化科学学域, 教授 (60284056)
藤田 祐 釧路公立大学, 経済学部, 教授 (90710830)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ヴィクトリア朝 / ブリテン / アイルランド / 教育 / 教養 / 思想史 / 社会史 / リベラルアーツ / ヴィクトリア / 包摂と排除 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、近代における社会と教育との関係を、教養と社会包摂という二つの観点から、同時代のテキストのみならずコンテクストに拠りながら、教養概念の再整理を行い、更に、ヴィクトリア時代に初等教育から高等教育に至る教育制度の構築過程を「教養」という観点から再検討することで、社会包摂の問題に接近していくことが目標とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、イングランド、アイルランド、スコットランドでの文書の調査を踏まえ、「教養」の思想に歴史的展開に関する思想史的なアプローチ、ヴィクトリア時代の「教養」と社会との関係に関する思想史的なアプローチ、ヴィクトリア時代における教育改革と任意団体の役割に関する歴史研究、という三つのアプローチを試みた。 成果としては、18世紀以降のロマン主義の受容を通じた社会認識の変化と教育改革の関係性、社会進化理論の進展と社会を統制したいとう欲望の浮上、そしてそれらを踏まえた「公」と任意団体を主体とする教育改革の推進によって、教育を通じた「包摂と排除」が進行していくプロセスを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究プロジェクトの学術的な意義は、ヴィクトリア時代の社会を教育改革というテーマで思想史および歴史学の双方からアプローチした点にある。18世紀以降の長い時間軸の中で、思想がどのように形成され、それが人々の行動をどのように規定し、それが実際の行動をどのように制約していったのかを、総合的に分析することができたことが、本研究の学術的な意義である。 また、このプロジェクトで得た知見や視座から、現代日本の大学教育改革について分析を行った。大学改革の直中で身を置きながらも、近視眼的な分析に陥らずに、俯瞰的に状況を把握し、今後の展望含め議論を展開できたことには社会的な意義がある。
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