研究課題/領域番号 |
21K00102
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01040:思想史関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
小島 秀信 同志社大学, 商学部, 教授 (10735294)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 自生的秩序 / 暗黙知 / バーク / ハイエク / マイケル・ポランニー / 保守的自由主義 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、端的に言えば、「バークの保守的自由主義が、20世紀における全体主義批判論の淵源の一つとして、いかなる思想史的影響力をもっていたのか」という点を明らかにすることを目指すものである。そのことを未公刊資料の調査を交えつつ思想史的に討究してゆく。
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研究成果の概要 |
研究期間全体を通して、研究代表者として単著『市場と共同性の政治経済思想』を刊行し、単著という形で本研究費の成果をきちんと社会に出せたことは大きなことであった。また、ポランニー研究会での討議を通じて、若手のポランニー研究者の研究発表の場、研鑽の場を提供できたことは研究コミュニティの拡充という点では意義深いことであった。若手研究者の査読論文の投稿などの後押しともなったので、若手育成という重要な機能も果たせたと思う。ただ、コロナ禍という特殊事情があり、マイケル・ポランニーの未公刊資料が収蔵されているシカゴ大学での調査が行えなかったことが心残りとしてある。その点も今後の課題である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究期間における最大の研究成果としては、単著『市場と共同性の政治経済思想』およびマイケル・ポランニー著『ミーニング』の翻訳を刊行したことであろう。ポランニーの『ミーニング』は全体主義批判を一つのテーマとしており、その難解な議論の内容を日本語で社会に問うことができたのは大きな意義があると思われる。要素還元主義批判という科学哲学的議論が、大きく生命、宗教、文化、社会、政治、経済に一貫して適用され、自由を擁護する基本概念にまで高められていたことが分かるだろう。それは、戦後啓蒙やフランクフルト学派らの全体主義批判とは異なる切り口であり、社会哲学の分野における学術的意義も高い。
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