研究課題/領域番号 |
21K00178
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
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研究機関 | 大谷大学 |
研究代表者 |
喜多 恵美子 大谷大学, 国際学部, 教授 (30410971)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 朝鮮近代美術 / 植民地美術 / 在朝鮮日本人 / 加藤松林人 / 書画 / 日朝交流 / 須永文庫 / 東京美術学校 / 在日コリアン / 植民地 / 近代美術 / 朝鮮美術展覧会 / 美術交流 |
研究開始時の研究の概要 |
近代美術における日朝関係は極めて重層的であるにもかかわらず、美術史研究においては日本人の活動と朝鮮人の活動が別々に記述されてきた。日本人美術家と朝鮮人美術家がどのように交流を重ねたかという問題は、その価値観や画風において何を受容し何を拒絶したかということとも深くかかわる重要なトピックである。 本研究では先行研究でほとんど扱われてこなかった日本人と朝鮮人の美術界における交流に双方向から光をあて、その実情を明らかにすることを目的としている。日本だけでなく韓国・朝鮮側の資料も渉猟し、美術家たちが残した記録や手稿を検討ことで、当時の朝鮮の美術界の実態を多角的かつ立体的に浮き彫りにしていく。
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研究実績の概要 |
本研究は、植民地期の朝鮮の美術界における日本人と朝鮮人の交流様相について、当事者たちが残した記録を掘り起こすことにより当時の朝鮮画壇の重層性を浮き彫りにしていくことを目的としている。 関東大震災百周年にあたる2023年度は、前年に独立記念館で行った報告が論文として出版されたが、その論文がきっかけとなって韓国の全南大学5.18研究所他が主催するシンポジウムに招請されることとなった。今回は関東大震災にまつわる作品を描いたほぼ唯一の朝鮮人画家李象範に焦点をあてた論考をソウルで発表した。 また、2019年来の懸案であった阿南市所蔵の加藤松林人作品の悉皆調査を行うことができた。所蔵点数が360点と膨大であるため、今回はチームを編成して調査に臨んだ。メンバーには、大阪大学大学院のバン・ミナ氏、在朝鮮日本人画家研究において実績のある横浜美術館の日比野民蓉氏、調査補助として大阪大学大学院生のミン・ロサ氏に参加してもらった。調査の成果は調査チームで共有すると同時に阿南市にもフィードバックし、作品の保全と活用につなげられるようにしたい。 年度末には研究成果の共有と関係領域の研究者間の交流の場を提供する目的で「日韓間美術交流をめぐる諸問題」と題した研究会を行った。カン・ミンギ氏(忠北大学校)を韓国より招聘して基調講演を賜り、個別報告者としては研究代表者の他に松岡とも子氏(国立民族学博物館)とバン・ミナ氏に登壇していただいた。国内外から美術史や朝鮮史研究者が参加し、活発な議論が交わされた。この研究会と時期を同じくして、開化派の金玉均と徐光範が日本滞在中に揮毫した書画作品を所蔵者の依頼により調査することとなり、カン・ミンギ氏ならびに日比野民蓉氏に協力を仰いで共に作品を実見した。結果、作品の制作目的や時代背景、意義などについて少なからぬことが解明され、今後の研究活動においても示唆するところが大きかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナの流行により生じた初年度の遅れが影響し、国外での調査が完全実施できなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナや戦争などによって影響をうけた国外での調査については、国内での資料収集やインタビューに重点を置き換え、インターネット上で公開されている国外機関の資料閲覧にも注力していく。
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