研究課題/領域番号 |
21K00187
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
田中 隆充 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (20374861)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 接ぎ手 / 継手 / 分解 / 組立 / 家具デザイン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,ユーザが分解するプロセス において分解を始める接ぎ手の取り外す箇所と方法にミスがなければ,分解の難易度が減少 すると考えている.そして,接ぎ手同士を接合した際に生じる繋ぎ目(パーティングライン) も組立てから分解をする際に,ユーザがどのような造形の接ぎ手であるかを見極めるヒント になると仮説し,分解しやすい接ぎ手の造形要素や分解方法の研究を行う。
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研究実績の概要 |
合離自在な接ぎ手の研究として、まずユーザが簡単に組立、分解が可能な方法を行った。ユーザが組立、分解時に思考する時間を軽減するために、複雑な組み立て作業における視覚的な支援として文字や絵柄の要素を利用する方法を検討した。特に組立てる際のプロセスでは空間認識とユーザの視点の認識を重要な要素として捉え、視覚的な補完の影響について実験を通して調査した。実験では、さまざまな形状の視覚的な要素を接ぎ手で構成された組み立てパズルのさまざまな部分に取り入れた。実験では33 名の被験者が分解されたそのパズルを組み立て、そのプロセスを観察し、被験者がパズルのどの要素を着目しているのか、そして、どのような視覚的な要素が組み立てる際に有効的な支援になるのかを考察した。 その結果、アルファベットの文字は一般的な視覚的なパターン要素に比べてユーザの視点な認識をより早く高めることが判明した。 さらに、視覚的な支援要素を組み立て時の情報として応用すると、提示された図形の配置位置や輪郭がユーザの空間認識にさらに影響を与える可能性があると仮説化できることが分かった。 次に、二次元形状の合離自在な接ぎ手[Planar Interlocking Joint System (PIJS)]における研究を進めた。特に板材で構成される家具は軽量化、さらに少ない材料で構成出来るため増え続けている要素である。そこで、合離自在な二次元形状の合離自在な接ぎ手を新規にデザイン化し、18 ~ 35 歳の大学院生 20 名を対象に実験を行った。実験の結果、PIJSに装飾を追加すると、隠れた穴やノッチの移動が容易になる可能性があることが分かった。 PIJS は、特に家具の組み立てにおいて、さまざまな目的に有利であることが分かり、今後の組み立て家具に応用できることが示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
査読付きの論文に予定以上の採択があることから順調であると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
二次元形状の合離自在な接ぎ手[Planar Interlocking Joint System (PIJS)]を実際の組み立て家具や家屋に応用したデザインを行う予定である。
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