研究課題/領域番号 |
21K00233
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 長岡造形大学 |
研究代表者 |
児美川 佳代子 (小松佳代子) 長岡造形大学, 造形研究科, 教授 (50292800)
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研究分担者 |
生井 亮司 武蔵野大学, 教育学部, 教授 (20584808)
笠原 広一 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (50388188)
竹本 悠大郎 秋田公立美術大学, 美術学部, 助手 (60979805)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | アートベース・リサーチ / シティズンシップ / アートグラフィー / 哲学対話 / 美術教育 / 芸術的知性 / Arts-Based Research / 市民性教育 / 鑑識眼と批評 / アートグラフィ / 芸術に基づく研究 |
研究開始時の研究の概要 |
美術教育の意義はどこにあるのか?美術を学んでも社会で生きることに直結しないと見なされ、美術教育は学校教育において重視されない傾向にある。これまでの研究は美術教育の意義を感性や情操、あるいは手の巧緻性の発達などに求めてきた。それゆえに美術は周辺的な教科と見られ、美術を含む文化活動は「不要不急」のもの、あるいはせいぜい「心の癒やし」として捉えられる。 こうした現状に対して本研究は、美術教育を市民性教育に接続することで、美術を学ぶことが人間が生きるうえで不可欠な認識や知性のみならず、社会性や道徳性を育てることにつながるということを理論的な研究と実践を通じて明らかにしていく。
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研究成果の概要 |
本研究は、アートとシチズンシップの関係を理論的・実践的に探究してきた。理論的研究の成果は、国内外の美術教育学会のみならず、日本教育哲学会や日本ホリスティック教育/ケア学会など、他分野の学会でも発表した。また、研究成果は書籍として出版した。実践的研究としては、展覧会を開催し、それに関連するワークショップやシンポジウムを実施した。展覧会のカタログ、シンポジウムの記録冊子を作成し、社会に広く発信した。さらに、哲学対話も複数回開催した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、美術教育が単に美しい色や形を制作/鑑賞するものではなく、また単なる自己表現でもなく、自己を取り巻く環境に情動や身体を伴ってどう対峙するかという問題であることを示したという点で社会的意義がある。また、これまで蓄積のある市民性教育に対して、政治的行動や公共性を担う自律した強い市民性ではなく、アートを介在させることで、もっと軽やかでその時々に立ち上がる弱い市民性があるのではないかと問題提起する点で学術的意義をもつ。
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