研究課題/領域番号 |
21K00237
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 文化学園大学 |
研究代表者 |
高木 陽子 文化学園大学, 服装学部, 教授 (60307999)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | ファッション / グローバル化 / アジア / 脱植民地主義 / テキスタイル / ジャポニスム / 国際協働研究 / 着物 / 和装 |
研究開始時の研究の概要 |
芸術文化でありクリエイティブ産業であるファッションのグローバル化の研究は、欧州とその旧植民地に注目するケースが多く、対日本および間アジアの視点が欠如している。本研究では、ファッションのグローバル化が、近現代日本とアジアのファッションの実践やシステム(生産から流通、消費までの構造)の変化にどのように関わっているかを、新鮮な実証研究と国際的・領域横断的な理論研究の両立により明らかにすることで、グローバル化研究に貢献することを目指す。
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研究実績の概要 |
2023年度は、1)戦後フランスと日本のファッションの越境研究をまとめ、2)東アジアのファッションの越境を検討した。 1)2022年にコレージュ・ド・フランスで口頭発表した「戦後フランスファッションにみるジャポニスムの痕跡」を発展させ、追加的調査を加えてフランス語論文にまとめた。 2)ファッションのグローバル化研究のヨーロッパ中心主義に疑問を呈して、ヨーロッパとは文脈が著しく異なる日本と東アジア地域に注目し、この地域における事例を集めた。 その際、以下を主要な問題点とした。①ファッションの歴史は、ヨーロッパ中心的に叙述されてきた。そこでは、ファッションはヨーロッパ起源で変化し続けるものであり、非西洋の服は変化のない民族服として固定的に捉えられてきた。②非西洋各国では、西洋スタイルの服の受容の歴史は存在しても、非西洋の国々の間の交流はあまり語られてこなかった。③一方で、ファッションの脱植民地化の研究は、欧州とその旧植民地に注目するケースが多く、日本と東アジア地域の研究は欠如していた。 これらの問題意識を研究の主軸としている東アジアの研究者たちを招き、Transboundary Fashion Seminar 9.1:Considering Transboundary Fashion from East Asiaを開催した。中国よりLingfang Liu(東京大学東洋文化研究所), Zhu Yi(文化学園大学)、韓国よりKyunghee Pyun(State University of New York, Fashion Institute of Technology)、台湾より Zhaohua Ho (Fu Jen Catholic University)が参加し、最新の研究成果を共有し、今後の研究展開の可能性を話し合った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
英語による国際セミナーを開催し、東アジア各国から参加者を集め、充実した発表と議論を行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度2024年度は、これまでの成果のまとめと発表に務める。また、Transboundary Fashion Seminar 10.1:Colour and Japonisme: Victorian Art, Fashion & Designを開催する。
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