研究課題/領域番号 |
21K00242
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
|
研究機関 | 大分県立芸術文化短期大学 |
研究代表者 |
白石 恵里 大分県立芸術文化短期大学, その他部局等, 講師 (20804652)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
|
キーワード | 図画工作 / 教材開発 / 創造的思考力 / ICT / 3D / 表現 / 鑑賞 / プログラミング教育 |
研究開始時の研究の概要 |
プログラミング教育や知財創造教育など、子どもたちは創造的な力を身につけることを求められている。小学校図画工作科における実践等を概観すると、絵や工作を動かす動的表現にプログラミング体験を位置づける報告が多い。そこで本研究では、児童が3Dプリンターを使って2次元から3次元を機械的に創り出す技術を知り、驚きや発見から試行錯誤し、新たな創造へと発展できる創造的思考力を育成する図画工作教材を開発する。そして、開発した教材の効果を検証し、教育現場に還元することを目的とする。開発する教材は、「A表現」と「B鑑賞」の一体的・往還的な学習を目指す。
|
研究実績の概要 |
本研究は創造的思考力の育成を目的に、小学校図画工作科「A表現」と「B鑑賞」が相互に働きかけ、一体的・往還的に学習しながら育成できるICTを活用した教材・授業プログラムの開発を目指している。 研究の構想段階では、指で粘土のように自由に3Dモデリングしたオブジェクトを3Dプリントして手で触れる形にして鑑賞し、鑑賞から発見したり新たに発想したことを再度3Dモデリングする、造形活動と鑑賞活動を繰り返して創造的に発展させる授業プログラムを検討していた。しかし、各種機器の調査や試用および美術系大学生(彫刻分野)への試行(2021)、小規模小学校での実践(2022)や児童を対象とした夏休みワークショップの実践(2023)を通して、現段階では構想していたプログラムは授業として実施することが困難と判断し、プログラムを再考している。一方で実践を通して、児童は3Dモデリング画面を相互鑑賞したり、粘土で造形した立体を3Dスキャンして3Dデータに置き換え、粘土の立体と3Dデータに変換された立体を見比べるなど自発的な鑑賞活動が見られたことを手掛かりに、これらの活動を組み込んだ授業プログラムを検討して2024年3月に児童を対象とした実践を行ったところである。 実践を重ねる中で、実体のない3Dデータから触れるものへ、触れるものから3Dデータへと機械的に変換し創造する体験は、感受性豊かな児童にとって驚きや感動、創造力を刺激する活動であり学習の効果が高いと期待している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2023年度末(3月)に集大成となる実践を実施し、2024年度に論文投稿する予定であった。しかし、ワークショップ形式の実践で参加者を募集したところ、開催時期が適切ではなかったようで、3Dモデリング活動1名、3Dスキャン活動2名の参加数しか集まらず取得データ数が少ない結果となった。ワークショップ実施日の2ヶ月前から参加者を募る案内をしていたが、多数の保護者から参加したいが共働きであるため時期的に参加困難であるとの声と、夏季であれば予定が立てられるとの意見が多かった。そのため、当初は2024年3月末までに実践を終えて夏季までにまとめ、秋季に論文投稿の予定であったところを、夏季に追加で実践するよう再計画したため、研究に遅れが生じている。
|
今後の研究の推進方策 |
現在までの進捗状況で記載した通り、本研究は当初の計画から遅れている。2024年度は研究の最終年度として2023年度までに実施した実践等をまとめて論文投稿するつもりであったが、データを蓄積するため追加実践を2024年度夏季に実施することにした。追加実践後は分析をして論文にまとめるが、スケジュール的に学会への論文投稿には間に合わない可能性が高い。そのため、研究期間を1年間の延長申請をすることも考えている。
|