研究課題/領域番号 |
21K00276
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 創価大学 |
研究代表者 |
平林 香織 創価大学, 文学部, 教授 (50300132)
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研究分担者 |
伊藤 善隆 立正大学, 文学部, 教授 (30287940)
稲葉 有祐 和光大学, 表現学部, 准教授 (90649534)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 近世文学 / 俳諧 / 和歌 / 地誌 / 地名 / 大名文化 / 地名表象 |
研究開始時の研究の概要 |
地名には、景観の特徴だけでなく、その土地にまつわる文化や人々の思い、美意識・歴史意識・社会的な事件など、さまざまな人間の思考や営みの残像が凝縮されている。古くから人々の知的好奇心の対象であった地名が表す有形無形の情報や地名を表現するための文章や画像、さらには地名を利用した文化的営み全体を「地名リテラシー」と名づける。江戸時代から明治時代初期にかけてのわが国における地名リテラシー展開の様相を明らかにする。
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研究実績の概要 |
今年度の研究実績は、1)地名文化資料収集、2)ホームページ開設準備、3)地名リテラシー研究会の設立と開催、4)研究員それぞれの地名リテラシーに関する研究とその実践報告に大別される。 1)研究者ごとに、江戸時代中期以降の俳諧資料、地誌関係書、画図資料などの地名文化表象に関する資料を相当数収集した。それぞれの書誌データは蓄積されているが、撮影とホームページへのアップロードについては不十分な部分がある。 2)ホームページ「日本の名所・地名資料庫」を設営した。https://www.nadokoro.net/manage_content/ 画像と翻字データについて一部アップデートを行った。資料と地図と資料の解読を紐づけているという点で、公に資する画期的なコンテンツとなっている。研究員の手持ち資料の画像と翻刻データのあっぷろどが今後の課題である。 3)2022年3月と2023年2月に地名リテラシー研究会を開催した。長くコロナ禍が続いたため2021年度まではオンラインでの開催だったが、2023念月には熊本県立大学にて対面で研究会を行うことができ、有意義であった。当研究会では、研究員それぞれが現在の研究内容を報告・情報交換を行った。地名文化表象の多様性と地名情報が当時の文化交流の指標となりえることを確認した。 4)後に示すとおり、研究員それぞれが、招聘講演会や学会における口頭発表、紀要論文や原稿依頼による論文発表等積極的に地名文化表象に関する報告を行い、地名文化資料の重要性と歴史的地理的観点のみならず、文化的文学的観点からの研究の余地が多く残されている点を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
地名文化表象の資料収集や研究員各自の地名リテラシー研究はおおむね順調に進展している。これまでに2回開催した研究会においても、本研究の人間の営為と密接にかかわる地名を、文化表象の一つとしてとらえるという本研究の目標にむかって、着実な歩みが進められていることを確認した。また、ホームページ「日本の名所・地名資料庫」も未公開ながら設営することができた。今後、公開に向けて、コンテンツを充実させていく必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
地名文化表象の資料数は膨大であり、その撮影とデータのホームページへのアップロードが今後の大きな課題である。これまでは、研究員各位が時間を捻出して撮影し業者にアップロードを依頼するというスタイルで行っていたが、方法を改善したい。資料を持ち寄り、研究員全員で一斉に撮影する機会を設けることによって、資料撮影を進め、ホームページのコンテンツを充実させていきたい。 また、引き続き資料の収集と地名文化表象研究を各自が行い、その報告会として地名リテラシー研究会を開催したい。
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