研究課題/領域番号 |
21K00312
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
|
研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
石川 巧 立教大学, 文学部, 教授 (60253176)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 雑誌 / 戦後占領期 / 検閲 / 総目次 / 復刻 / メディア / オンラインデータベース / 解題 / 戦争 / 占領期 / 探偵小説 / 大衆 / 江戸川乱歩 / カストリ / 文学 / 出版 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では戦時下から戦後占領期という激動の時代にあって作家と読者はどのような回路で結ばれていたのか、さまざまな言論統制がなされていた時代にあって、編集者や出版社を含めてどのような文学場が生成されていたのかを考察する。また、戦時下の文学を安易に戦争協力と結びつけてしまうイデオロギー、都合の悪いことに蓋をしてまるでそれがなかったかのようにしてしまう思考のあり方を批判し、逆境の時代にあって作家たちが表現しようとしたものの本質に迫る。さらに、本研究では戦後、雨後の筍のように創業される弱小出版社が〝表現することの困難さを表現する〟取り組みをしていた事実に迫る。
|
研究実績の概要 |
2022年度は『戦時下の朝鮮における日本語雑誌『海国少年』復刻版 附解題、総目次』(金沢文圃閣)、『戦後占領期雑誌『VAN』復刻版 附解題、総目次』(三人社)を単著で出版することができた。また、編集代表として『戦後占領期『週刊朝日』総目次』(金沢文圃閣)を編み、共著では石川巧・大原祐治編『占領期の地方総合文芸雑誌事典』(金沢文圃閣)、『占領期『宝石』復刻版』(三人社)を刊行した。単著論文としては「〝カスバ〟とよばれた街―一九六〇年代の雑誌メディアにおける〈釜ケ崎〉の表象」(坪井秀人編『戦後日本の傷跡』臨川書店)、「新発見資料『海国少年』における〈内鮮一体〉の論理」(『新潮』20 22年12月)、「一九六〇年代の雑誌メディアにおける〈釜ケ崎〉」(『敍説』Ⅲ、2022年8月)、「占領を解かれた「宮本武蔵―新国劇版ラジオドラマを読む」(三)」(『大衆文化』2022年10月)を書いた。さらに、丸善雄松堂がオンライン版として制作した三橋順子編「社会文化史データベース 性風俗稀少雑誌コレクション」に解題「戦後出版文化史から見た「社会文化史データベース 性風俗稀少雑誌コレクション」(2022年7月)を発表した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究に関してはコロナ禍の影響も少なく、おおむね順調に研究が進捗している。
|
今後の研究の推進方策 |
2023年度の刊行に向けて作業を進めている企画も5タイトルほどあり、大きなトラブルがなければ戦後占領期の稀覯雑誌研究において、これまで知られていない雑誌や作品を新たに掘り起こすことができると考えている。個人での作業には限界があるため、今後は共同研究、編集委員会スタイルでの企画を増やし、作業の効率化と正確性の向上を図りたい。
|