研究課題/領域番号 |
21K00325
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02020:中国文学関連
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
二宮 美那子 滋賀大学, 教育学系, 教授 (40738895)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 唐詩 / 園林 / 山水詩 / 孟浩然 / 唐代 / 王維 / 山水 / 中国古典詩 / 隠逸 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、初唐から中唐に至る詩人たちの「園林文学」の生成・継承・発展について考察を加える。「園林」とは、庭園のみならず都市や郊外の私邸・別荘なども含む概念で、「官(公)」に対置される「私」の時間を過ごす場所を指す。申請者はこれまで、六朝から中晩唐に至る園林文学の様相を主要な研究対象としてきた。これらの成果をふまえた上で、本研究ではあらためて盛唐・王維(699?~761?)と中唐・韓愈(768~824)という二人の詩人に焦点を当て、文学・社会を担う階層が変化していく中で、隠逸や社交の場であった園林文学の変遷をより精緻にとらえることを目指す。
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研究成果の概要 |
盛唐の山水詩人の代表として併称される「王孟(王維・孟浩然)」について、その共通点と相違点を考察し、口頭発表を行った。これもふまえ、「孟浩然の旅の詩 : 六朝「行旅」詩の流れをふまえて」を発表し、『文選』および六朝の詩から孟浩然に至るまでの変遷について論じた。また、これまでの研究の蓄積をふまえ、事典の一項目として園林及び王維についての通史的記述を執筆した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
園林文学研究の蓄積を背景として研究の視野を広げ、園林詩の作者として重要な王維と、彼と同時代の孟浩然の文学に注目した。山水詩における「王孟」の併称、両者の交遊の実際、山水・行旅など伝統的な文学ジャンルの再検討を行った。孟浩然の旅の詩についての論考は、王維詩及び園林文学への興味の延長線上にあり、見知らぬ・遠方の場所を描く行旅詩/個別の・親しみのある場所を描く園林、という対比構造で捉えられ、園林文学をより立体的に考察することにつながる。
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